プロ級のサイトを作るために必要な4つのコツ

ウェブサイト4つのコツ

デザイナーになったばかりの方や、今後デザイナーとして仕事をしようと考えている方が、自分の感覚だけで制作したウェブサイトを客観的に見たときに「どこか洗練されていない」と感じたことはないでしょうか。プロが作るスタイリッシュなウェブサイトを参考にしたつもりが、ポイントをおさえてないためにただの見づらいウェブサイトになっていることがあります。
そんなサイトでも、ちょっとしたコツをつかむことでプロ級のウェブサイトに生まれ変わらせることができます。今回はそのために必要な4つのコツを紹介します。

デザイン性よりも読みやすさを意識する

ウェブサイトを作る際、「デザインにこだわりすぎて、読みにくいサイトになってしまった」という失敗を経験した方は少なくないのではないでしょうか。これまでにない斬新なデザインのウェブサイトを作ろうと意気込みすぎて、そもそもの目的を見失っていることが原因です。
ブログのような記事や、ショップの営業情報、商品の詳細説明など文字情報が「訪問者に伝えたいこと」である場合、訪問者に文章や文字を読んでもらうことが必要になります。「文字を読んでもらう」という目的のために「デザイン」という手段があります。ウェブサイトの主役が文字情報なのに、デザインばかりが主張して文字を読みづらくしてしまっては、何のためのデザインかわかりません。 この場合であれば、文字情報を読みやすく、また訪問者を文字情報までスムーズに誘導するデザインを作ることがデザイナーには求められます。
インパクトのあるウェブデザインも重要です。しかし、インパクトばかりに気を取られて「伝えたいこと」が伝わらないウェブサイトにならないように注意しましょう。

読みやすさを意識する

視覚的な階層を取り入れてみる

目から一度に複数の情報が入ったときに、人間の脳は一定の法則に従って情報の順位付けを行います。これを視覚的な階層と呼び、ウェブサイトのデザインにも取り入れることでメリハリのあるページを作ることが出来ます。例えば、小さなものよりも大きなもの、薄い色よりも濃い色を重要だと判断するほか、ウェブサイトでは左側にあるもの、上側にあるものを「より大切な情報」として、脳内の優先順位を決めているそうです。
ウェブサイトをデザインするときに、最も伝えたい情報を大きくレイアウトするなどして、視覚的な階層の一番に置くことを考えます。視覚的な階層の法則を用いながら、伝えたいことの順位に合わせて表現を抑えていくことで、一番伝えたい情報を強調することが出来ます。
視覚的な階層を作るためのテクニックはいくつもあり、デザインするウェブサイトの種類によって有効なテクニックは変わってきます。様々なテクニックを試し、視覚的な階層を使いこなせるデザイナーを目指しましょう。

視覚的な階層

スマートフォン対応のデザインを取り入れる

スマートフォン対応していないウェブサイトをスマートフォンで見たときに、文字が小さくなりすぎて読めなかったり、クリックするボタンが小さすぎて押せなかったりした経験はありませんか?そのようなウェブサイトは、スマートフォンからの訪問者にとって「使いにくいウェブサイト」のひとつになります。 「使いにくいウェブサイト」は訪問者のリピート率も下がる傾向にあるため、スマートフォン対応のデザインをウェブサイトに取り入れる必要性が高まっています。
ところが「スマートフォン対応をした結果、不便になった」というウェブサイトを見かけることもあります。例えば、表示はスマートフォンに対応しているが、スマートフォンに適した操作性を備えていないウェブサイト。こういったウェブサイトも「使いにくい」と判断され、リピート率が下がってしまうことでしょう。スマートフォン対応のデザインは、スマートフォンに適した表示をすることがゴールではなく、スマートフォン特有の操作方法も考慮し「使いやすいウェブサイト」にすることが大切なのです。

スマートフォン対応

余白を効果的に取り入れるのがトレンド

「使えるのに使わないのはもったいない」という思いから余白をできるだけ無くそうとする人がいます。デザインを学んだ方の作る余白は意図的に作ったものであり、決して余ってしまったわけではありません。
デザインに意図的に余白を取り入れることで、明確なブロック分けを行うことが出来ます。 余白がないデザインはごちゃごちゃして「どこに何が書いてあるか」がわかりにくくなる傾向があります。適切な余白を入れることで、情報を視覚的に分類することができます。
また大胆に余白を使うことで、余白以外の場所を強調できます。例えばウェブサイトのロゴや、購入のためなどにクリックするボタンの周りに十分な余白を取り入れることで、訪問者の目に留まりやすくなります。 余白を意識して使えるようになることで、洗練されたウェブサイトへと一歩近づきます。

効果的な余白

ウェブサイトを作ること自体は簡単ですが、感覚だけでプロのようなウェブサイトを作ろうとすると、いきなり難易度が上がってしまいます。感覚だけに頼らず、ここで紹介した4つのコツを取り入れ、サイトを制作する際の参考にしてみてください。

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目からウロコ!ブログデザインの作り方

目からウロコ!ブログデザインの作り方

最近は、既存のブログサービスに飽き足らず、WordPressなどを使って独自にブログを作る人が多くなってきました。 さらに、それらに用意されているデフォルトのテンプレートでは味気ないと考えて、デザイナーにブログデザインを依頼する事も多くなっています。そんな依頼を受けた時、どうすれば希望通りのブログデザインになるかを、ビジュアルの部分に絞ってご紹介しましょう。 コンテンツのイメージに合わせるのが肝心 ブログの主役はコンテンツ(投稿記事)なので、デザインはそれを引き立たせるものでなくてはなりません。女性向けのかわいいファッションの内容に、背景が黒でシャープなデザインは似合わないでしょう。 このように掛け離れたデザインは論外ですが、画像を多用する内容なのに、デザインが頑張り過ぎて、全体がゴチャゴチャしてまとまっていないというのは、よく見かける悪例です。 そういう場合は、「派手にしてほしい」と希望されない限りは、極力シンプルに仕上げたほうが望ましいと思います。また、画像を多用する内容でなくても、デザインに使う色数は3〜5色に留めておくのが無難でしょう。   ウェブならではのレイアウトとは? ブログはだいたい上の図のようなレイアウトになっています。 これをコンテンツに合わせて工夫していきますが、どのブログにも同じようにしている部分があるので、それに慣れた読者を考えて配置させましょう。 「ヘッダー」は、一番に見せたいという画像があれば大きめに、そうでなければロゴとブログ名だけの簡素なデザインでも良いでしょう。 「グローバルメニュー」は、ロゴだけのヘッダーだったら、その横にある場合も多いです。だいたいは、「ホーム」「自己紹介」「連絡先」といったブログ全体に共通するリンクが並びます。TwitterやfacebookなどのSNSのリンクボタンも、ここに置いてあるのが主流です。 この下に「お勧めの記事」へのリンクを設けてあるデザインも散見します。 「サイドメニュー」には、検索窓、カテゴリーによるリンク、投稿日順によるリンクなど、「サイドバー」には新着記事や人気記事などがが入ります。 投稿日順によるリンクは、カレンダーで表示するのもポピュラーでしょう。 また、図は2カラムという「サイドメニュー」「サイドバー」と「記事枠」が横に2列並んだ構成ですが、この3つが横に3列並んだ3カラムという構成もよくあります。 さらに、「サイドメニュー」「サイドバー」がなく「記事枠」だけというのも、画像を中心としたブログに多用されます。 「記事枠」は、トップページでは記事の一覧を更新順に並べる事が多いでしょう。画像中心のブログでは、記事の画像も併せて載せる方法が良く採られています。「フッター」は文字中心で各リンクを作りましょう。「ヘッダー」で「ホーム」「自己紹介」「連絡先」を表示しなかった場合、ここに表示します。ただ、「ヘッダー」で表示していても、それが画像のリンクボタンだったら、「フッター」にも文字でリンクを作ったほうが良いでしょう。というのも、ブラウザが画像を上手く読み込めなかった時、ここにリンクがあれば助かるからです。 このように、二重三重のリンク先を作るのもウェブならではと言えます。 自分なりのチェックポイントを作る 完璧にレイアウトを決めても、それぞれのパーツを作って組み合わせるとゴチャゴチャした感じになってしまう事が多々あります。 大抵は「演出」がばらついているのが原因でしょう。 具体的には「ボタンやバナーなどの枠と内容の間の上下左右マージンが均一ではない」「画像、文章、リンクが一つのグループになっている時の余白に統一感がない」「ドロップシャドウなどのエフェクトがパーツによってバラバラ」といったものが挙げられます。やりがちなミスを把握して、作成時に確認してください。 デザイナーが仕上げて終わるポスターやパンフレットなどとは違い、ブログはデザインした後からが本番です。 依頼主の意図を充分に汲み取って、どんな事があっても対応できるような、将来を見越したデザインにしたいものです。

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