群馬県は温泉が多い地域として知られていて、昔は「人口より温泉の方が多い」とまで言われていたそうです。東京から近いのに自然豊かな恵まれた環境にある質のいい温泉は、昔から療養地としても重宝されていました。現在も全国的に有名な草津温泉をはじめ人気の温泉街が多くあり、常に観光客が絶えません。
今回はそんな群馬県の中でも特に人気温泉街「草津温泉」、「伊香保温泉」、「四万温泉」の3つの温泉街をご紹介しましょう。
日本三名泉の一つ、草津温泉
群馬県にある草津温泉は、その名を知らない人はいないというほど全国の中でも知名度が高い人気の温泉地です。
特徴は、乳白色のにごり湯と硫黄の匂い、それと湯の花です。お湯の温度を適温に下げるための「湯もみ」も有名。軽快な掛け声に合わせて湯もみ娘が木の板でお湯をかき混ぜる姿は、観光の目玉にもなっています。
江戸時代に儒学者の林羅山が、「草津、有馬、下呂が天下の三名湯」と詩文集に記したことから、草津温泉は日本三名泉の一つとしても有名です。
歴史ある温泉街、伊香保温泉
標高約700m、榛名山の中腹に位置する伊香保温泉は、古くは万葉集にも登場する歴史ある温泉です。伊香保温泉には湯の中に含まれる鉄分が酸化した、茶褐色の湯の色が特徴の「黄金の湯」と、無色透明な「白銀の湯」があります。刺激が少なくやわらかな湯が人気の秘密。療養や静養に訪れる人も少なくありません。
温泉街のシンボル石段街は、ずっと上の方まで続く石段の両脇にホテルや飲食店、土産店が立ち並び、まさに日本の温泉街といった風景になっています。
のどかな温泉街、四万温泉
群馬県の北西、新潟県との県境近くにある四万温泉は、四方を1000m越えの山々に囲まれた自然豊かな地域です。のどかで素朴な温泉街の雰囲気があり、ゆったり温泉を楽しみたい温泉通に人気です。カルシウムナトリウム塩化物硫酸塩泉の泉質は、胃腸や神経痛などに効果があり「四万の病に効く伝説の湯」として知られています。
群馬県の郷土かるたである上毛かるたには、「よ」の札として「世のちり洗う四万温泉」と紹介されるほど地元に根付いた温泉です。
群馬県の魅力的な温泉街
全国的に有名な日本三名泉の一つ「草津温泉」、石段が情緒あふれる街並みをつくり出している「伊香保温泉」、静かな田舎の風情が魅力の「四万温泉」、どこも人気の温泉街ばかりですね。群馬県には他にも沢山の温泉街があり、それぞれ違った特徴があります。
東京から電車や長距離バスで3~4時間ほどという好アクセスのため、気軽に都会の喧騒から離れて温泉で癒されたい人々に人気です。また、古くからの温泉街らしさを求める外国人観光客も多く訪れています。