ヤマト運輸と日本郵便は10日、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅に宅配便の受け取りロッカーを設置すると発表した。消費者はインターネット通販で購入した商品などを通勤や通学の途中に引き取れるようにする。6月から順次工事を始め、1年間で首都圏の駅、約100カ所への設置を目指す。
まず東京・池袋駅や埼玉の川口駅、神奈川の藤沢駅など約10カ所にロッカーを設置する。その後山手線や京浜東北線、東海道線など首都圏の各駅に広げていく方針だ。JR東日本が駅構内のスペースを提供し、ヤマトと日本郵便が敷地の使用料を払い、ロッカーを設置する。はじめは改札の外に設けるが、改札内への設置も検討する。
当面は再配達の荷物を中心に取り扱う。消費者がヤマトと日本郵便に再配達を依頼する際に、駅のロッカーを指定できるようにする。駅での受け取りに費用はかからない。将来は通販サイトで購入した商品の初回の配達先に駅のロッカーを選べるようにする。
駅にはヤマトと日本郵便のロッカーを併設する場合と、片方だけを置く場合がある。ヤマトの宅配ロッカーは佐川急便など他社の宅配便の荷物も受け入れる。日本郵便はイオンのネットスーパーで購入した商品の受け取りに対応する。
共働きや単身者など不在がちな消費者にとって荷物を外出先で受け取りたいというニーズは大きい。これまでヤマトは東京メトロの5駅、日本郵便は京王電鉄の6駅にロッカーを設置している。