ワシントン=佐藤武嗣、奥寺淳
2016年5月10日21時19分
オバマ米大統領が、5月下旬の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)出席のため訪日した際、広島を訪問する方針を決めた。日米両国政府が発表した。71年前の原爆投下以降、現職の米大統領が広島を訪れるのは初めて。平和記念公園の原爆死没者慰霊碑に献花し、2009年のプラハ演説で自らが提唱した「核なき世界」の理念を改めて訴える演説をすることも検討している。
オバマ氏は26日から27日にかけて開かれるサミット終了後の27日に、広島を訪れる予定だ。米ホワイトハウスは10日、「オバマ大統領が、安倍首相と一緒に歴史的な広島訪問をする」と明らかにした。安倍首相も10日夜、首相官邸で記者団に「オバマ大統領と共に広島を訪問することを決定した。訪問を心から歓迎する」と述べた。米国内への影響などの諸情勢を慎重に検討した結果、決定が訪日直前までずれ込んだ。
オバマ氏は09年に大統領として初訪日した際、記者会見で「広島、長崎を将来訪れることができれば非常に名誉なことだ」と明言。複数の米政府高官も今年に入り、取材に対し「大統領は訪問に強い関心を持っている」と語り、オバマ氏の意向に沿って訪問を検討してきた。
残り:719文字/全文:1218文字
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部
PR比べてお得!