吉田晋
2016年5月10日16時36分
日本の山地に広く分布する野生の桜、カスミザクラが低地から高地へ分布域を広げるのにツキノワグマが大きく貢献しているとする研究成果を森林総合研究所(茨城県つくば市)などのチームがまとめた。種子が育った標高を推定する手法を新たに開発。低地で実った種子の多くをクマが食べ、数百メートル高地で排泄(はいせつ)していることを明らかにした。
研究チームは東京・奥多摩の標高550~1650メートルの山中に長さ16キロの調査ルートを設け、4年間かけてサルやテンなどを含む哺乳類の糞(ふん)を採取。カスミザクラの種子を探したところ、全体の80%がツキノワグマの糞から見つかった。
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