教え子の男子生徒とわいせつな行為をしたとして、兵庫県教育委員会は4月下旬、県立高校に勤務していた30代の女性教諭を懲戒免職とした。
神戸新聞などによると、この女性教諭は、男子生徒から学校の悩みなどの相談を聞いているうちに恋愛感情を持った。2人は昨年11月から今年3月にかけて4回にわたり、校外に駐車した自動車の中でキスをしたり、お互いの体を触るなどのわいせつな行為をしていた。
今年3月、車内に2人でいたところ、警察官の職務質問を受けて発覚した。女性教諭は「いけないことだとわかっていたが、恋愛感情があり、やめられなかった」と県教委に説明したという。
報道された時点では、兵庫県警は、県青少年愛護条例違反の疑いで、女性教諭から任意で事情を聞いたということだが、今回のようなケースは罪に問われる可能性があるのだろうか。また、真剣な恋愛だったとしても罪にあたるのだろうか。冨本和男弁護士に聞いた。
●原則として、罪に問われる
「兵庫県青少年愛護条例違反のほか、児童福祉法違反に問われる可能性があります」
冨本弁護士はこのように述べる。どのようなルールなのだろうか。
「兵庫県青少年愛護条例と児童福祉法は、青少年あるいは児童に、精神の面でも身体の面でも健全に成長してもらうようにするために設けられています。
兵庫県青少年愛護条例における『青少年』も、児童福祉法における『児童』も、18歳未満の子どものことをいいます。性別は関係なく、高校生も18歳未満であれば、青少年であり児童にあたります」
それぞれ、どのような行為が禁止されているのだろうか。
「兵庫県青少年愛護条例は、青少年に対して、みだらな性行為やわいせつな行為をしたり、教えたり、見せたりすることを禁止しています。違反した場合、罰則があります。
児童福祉法も、児童に『淫行』をさせる行為を禁止しています。『淫行』とは、性的な行為です。性交はもちろん、そのほかのわいせつな行為も含まれます。こちらも違反した場合、罰則があります。
したがって、高校生の男子生徒にわいせつな行為をしたり、させたりすれば、処罰される可能性があります」
今回のように恋愛感情を持っていた場合も、法律違反なのだろうか。
「恋愛感情があろうがなかろうが、真剣な恋愛であろうがなかろうが、性的な行為をおこなえば、原則として法律違反です。
例外的に、違法性がないとされるケースもありますが、青少年あるいは児童の健全な成長が阻害されないようにするためには、青少年・児童の性的な行為の禁止・違反者に対する処罰が最低限必要と考えられるからです」
冨本弁護士はこのように述べていた。