被告に罰金15万円判決…大阪地裁
大阪市北区の雑居ビルで2013年、ガールズバーの男性店長(当時29歳)が階段から転落して死亡した事件で、料金トラブルになった店長への暴行罪に問われた客で会社員の男(37)の判決が10日、大阪地裁であった。西野吾一裁判長は罰金15万円(求刑・罰金20万円)を言い渡した。弁護側は控訴する方針。
判決によると、男は13年7月23日夜、ビル1階で、階段から転落して倒れていた店長の腹部を数回蹴った。西野裁判長は「店長が転落後に意識を失ったことを認識していた」と述べ、男が主張していた正当防衛などは成立しないと判断した。
男は店長を階段から転落させたなどとして大阪府警に殺人未遂容疑で逮捕された。店長は死亡したため、大阪地検は男の行為を殺人と、腹部を蹴った暴行の両容疑に分けて調べ、殺人罪は容疑不十分で不起訴にした。
しかし、検察審査会が「不起訴不当」を議決。地検は再び殺人罪は不起訴とする一方、暴行罪について14年8月に在宅起訴していた。【三上健太郎】