上司や同僚の心無い言動に怒りを感じて、トラブルを起こしてしまう人へ送るエントリー。
制御できるのは自分だけ
何かにつけて角の立つ言い方をする上司や、上から目線で話してくる同僚はどこの世界にでも存在する。そういう人たちは今日も誰かを傷つけ、疲れさせ、嫌われていることだろう。
こういった人たちは基本的に、そのような言動について忠言したり、遠回しに諫めても聞く耳を持たない。中には意図すら伝わらない、鈍い人もいる。長年勤めているおじさんがそのような状態であれば、今まで多くの人間が改善を試みてアプローチしたのに、変わらなかったという証左であり、残念だが仕方がないとも言える。
このような人たちに対してだけではなく、人間というのは基本的に他人をコントロールすることはできないのだ。制御できるものはただ一つ、己の感情だけなのである。誰か嫌な人がいても、それはそれとして感情を切り離さねばならない。制御不能なものついて腐心することは、無駄なのこと。まずはこれを前提とすべし。
とはいえ、自分を制御するということは並大抵のことではない。これが簡単に実践できるのなら、人間関係で悩む人は0になるだろう。いかにこれが難しいかということは理解して頂けると思う。
怒りの抑制というのは努力しなければ成しえないことなのだろうと考える。時が経てば、いつの間にか自分の器量が熟成され、どのようなことでも穏やかに流せるようになるかと言えば、そんなことはない。正直に感情を泳がせ続けている限りは、絶えず怒りに支配されるリスクが付きまとう。「怒りを抑えよう」という意識が必要なのだ。
朝、会社に行くときでも良い。始業前に自分にこう言い聞かせよう。「私は自分の感情をコントロールできる。変えられないものは変えられないのだ。」と。こうやって意識するだけでも、全然違うものだよ。
怒りによるトラブル回避方法
怒りの感情が起こることは、止められない。人間であるから、出物腫物というのは常に噴出する危険性を孕んでいる。意識すればある程度の抑制は可能だが、怒りを引き起こす言動をいつどこで相手が発するかなどを完全に予測することは不可能。つまり、怒りが沸き起こること自体は回避できないということ。
大事なのはここから。
怒りが沸き起こった直後の言動を一切避けるべし。
身体を動かせば荒々しくなり、言葉を発すれば意趣返しとなる。結果、トラブルは免れないということに。そうではなくて、心の中に怒りの感情が確かに存在したとしても、自分の動きを止めてただ堪えるのである。相手が話し続けているなら、相槌を打つだけでもいい。無視は余計に逆なでするリスクがあので、賢くない。とりあえず、急場を凌ぐのだ。
このあと、動いたり発声しなければ仕事が進まぬ場面もあろうかと存するが、それを行うタイミングは怒りを反芻して自分の中で消化してからが望ましい。もちろん、復讐の手立てを考えるようなことは逆に怒りを増幅させてしまうため、良くない。
そうじゃなくて、相手の腹立たしい言動について可能な限りポジティブに変換し、「よし、これなら冷静に接することができるな」と判断できた時点で相手とのコミュニケーションを開始しよう、ということ。これが唯一の怒りに対する対策である。
月並みではあるが
アンガーマネジメントというのは最近よく聞く言葉であり、「怒りが起きたら10秒待て」などというTIPSがあるが、ここで述べているのもそれと似たようなものである。とにかく怒った直後に起こす行動は、ろくな結果を生まない。自分で制御できる範囲外の害をもたらす。結果、後悔することになる。
肝心なのは「怒りを抑制しよう」という意識ではないだろうか。自然に仏のような心を持つことは、人間には不可能。意識的に自分の感情をコントロールしようと努力せぬ限りは、心に振り回されてしまうのかもしれない。精進あるのみ。
まとめ
- 相手はコントロール不能であると考えるべし
- 怒りの抑制には意識が必要である
- 怒りが沸き起こることは不可避である
- 前向きに反芻し消化するまで言動を控えるべし
以上。
今日も感情のコントロールを意識しながら仕事に臨みたい管理人であった。
お酒は怖い
おまけ。
人間は自分の感情をコントロールするという大変崇高な能力を有しており、徳を積めば実践は難しくはないのかなと考えている。しかしながら、このような素晴らしい力を灰燼にしてしまう恐ろしい物質が流通している。
酒だ。
避けに罪はないが、どうしても酩酊すると理性が薄らいでしまう。今回紹介した意識を日々実践していても、宴会の場で怒りによるトラブルに発展してしまい、台無しになってしまう危険性がある。
飲酒量をコントロールするのは自制心なのだが、飲酒することによりその自制心まで薄らいでしまうという、酒と戦うには人間は大変不利な立場にある。
お酒に飲まれやすく自省が難しいと考えているあなたが、真に自分をコントロールしたいのであれば、お酒を断つ必要があるのかもしれない。