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元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

大学で近代日独軍事史を研究する伊藤智央のエッセイ。エーリヒ・ルーデンドルフに関する著書もあります。東大卒業(法学士)、ドイツ・ジーゲン大学大学院修了(歴史学修士)、現在ボン大学大学院博士課程在籍。某米系コンサルティングファームでも勤務経験有り。

ヨーロッパ旅行で騙された実体験-詐欺のパターン

ドイツ・海外 ドイツ・海外-観光

ヨーロッパ中心の話ですが、海外旅行をするといろいろと予期せぬ事が起きます。

その中でも、騙された経験はそのときは悔しいですが、後になってみるといい思い出です。こうして話のネタにもできますし。

ここでは自分の体験を中心になぜ海外旅行で騙されるのかを振り返ってみます。

旅先でのおもしろ体験

トルコ編:「人助け詐欺」

イスタンブールでの出来事です。

あるモスクを訪れようと街を歩いていると、目の前を歩いていた靴磨き職人がブラシを落としました。ブラシの柄の部分が木でできており、その部分からブラシが地面に落ちたときに出た、カランコロンという高い音で、私はそれに気づきました。

もちろん、

「ブラシ落としましたよ」(私)

とブラシを拾ってその職人に渡してあげました。

すると今度はその職人が、

「お礼に靴を磨いてあげる」(トルコ人1)

と言い出しました。

当初は

「そこまですることないので結構ですよ」(私)

と遠慮していましたが、そのトルコ人職人が、

「どうしても磨かせてくれ」(トルコ人1)

と譲らないので、「じゃあ」ということでその好意を受け入れることにしました。

靴を磨いていると、彼は地方から来ていて、病気の子供がいるというような話をしてきました。苦労しているなぁとこちらが思っている間に靴はきれいに磨かれました。

私としては靴磨きが終わったので、「ありがとう」と言って別れるものだと思っていました。

するとそのトルコ人は、

「じゃあ15ユーロ(2000円)が代金です」(トルコ人1)

と言うじゃあありませんか!15ユーロは靴磨きにしてはべらぼうに高いし、しかも代金を請求されるとは思ってもいません。加えて、そのときに磨いてもらった靴はぼろぼろで、旅先で捨てようと考えようと思っていた靴でした。無料だから磨いてもらっただけで、有料だったら絶対磨いてもらおうとは思わなかった代物です。

ぼったくりだろう、と思いました。

さすがに腹が立って、

「こんな詐欺まがいのことを外国人に対してしていて、トルコ人として恥ずかしくないのか」(私)

と英語で説教をぶちまけました。そのトルコ人は片言しか英語を理解しなかったので、私が興奮して話しているのを聞いて、警察に連れていかれると思ったのか、値段をかなり下げてきました。結局5ユーロで決着させましたが、それでも興奮冷め止みません。

しかし、詐欺まがいとは思いつつも詐欺とは思いませんでした。彼も意図してこういうことをやったとはその時は思いませんでした。

その理解は後で覆されました。

数時間後にイスタンブールの別の場所を歩いていると、またカランコロンと聞こえてくるではありませんか。それも目の前で靴磨きのブラシが落ちていました。

私は一応声をかけましたが、今度もまた、

「お礼に靴磨いてあげる」(トルコ人2)

ということを言ってきました。こうも似たパターンだと、さすがにこれは巧妙に仕組まれた詐欺だとわかりました。

つまり、観光客っぽい人の前を歩き、わざと音が鳴るようにブラシを落とします。観光客が親切にもその職人にブラシが落ちた旨を教えると、今度はお礼という名目で靴を磨いて、法外な代金を事後的に請求します。

あれほど綺麗に騙された体験は初めてでした。

イタリア編:「寄付して詐欺」

ローマに行ったときのことです。若い男性が近づいてきて、話しかけてきました。

最初 は、挨拶とどこから来たのかと聞かれ、ドイツと答えると、彼はドイツ語で知ってる表現を使って話しかけてきました。それをきっかけに、スモールトークをし ていくと、今度は彼は、

「難病の子供のために寄付を募っている」(イタリア人)

ということを病気の子供の写真を見せながら言ってきました。難病の子供というキーワードを 出されたことで、寄付しないとは言いずらくなってきましたが、貧乏/学生旅行だからという理由で切り抜けようとしました。

すると、

「1ユーロでもいいからと寄付してくれ」(イタリア人)

と彼は引き下がらず、それまでの寄付者のリストを見せてくるではありませんか。そこには100ユーロ寄付した人が名前(署名)、住所、金額について書いてあります。

1ユーロなら寄付してもいいかと思い、寄付してその場を何とか切り抜けました。

しかし後々考えてみると全てがうさん臭かったように感じられました。そもそも、あれは観光客を狙った寄付詐欺じゃなかったのかと。寄付者のリストも彼らが事前に作ったものだったのかもしれません。寄付を募るのになんで外国人である観光客に話しかけるのか不可解です。

もし真剣に寄付を募っているのであればまずは現地人に話しかけるほうが自然のように思います。

その後この手の詐欺を意識するようになると、スペインやフランスで外国人に話しかけて寄付をねだる光景がよく目につくようになりました。

まとめ:海外旅行で騙される原因

海外旅行でなぜ騙されるのでしょうか。ショッピング中心なのか、都市観光中心なのか、自然観光なのかによって原因は異なるとは思いますが、都市観光の場合は以下の二つの原因が考えられるのではないでしょうか。

言語や文化に由来する誤解

お互いに外国語である英語で話すので、観光客としては話し手の微妙な所作に関して誤解が生じることがあります。ただそれは聞き手の英語力だけの問題ではなく、話し手の所作の背景にある文化が未知のものであることが原因でもあるでしょう。

その土地では怪しい特徴であったとしても外部から来た人にはわかりにくいものです。

例えば数年前にルーマニアで日本人女性が殺害されましたが、東欧で夜に知らない男性の車に乗るのは現地の文化を知っていれば明らかに危ない匂いがします。夜中に一人で歩いても危険がない日本とは違っています。

現地人との交流をしたい

観光客は現地の人と交流する機会が限定されているため、現地の人と交流したいという思いがあっても不思議ではありません。そのため、騙そうとして近づいてくる人に対しても、心を許してしまう場合があるかもしれません。

都市観光をしていて寂しいと思うのは、文化財といったモノを見ることが中心となってしまい、現地の文化を肌で触れる機会が限られていることです。例えば現地の人に交じって料理を食べながら話を聞いてみたり、家に招待してもらって家庭の味を知ってみたいと思うのは私だけでしょうか。

ということで、海外での詐欺は外国語でやりとりすることに加えて、現地の人と話すことの喜びから引っかかりやすいかもしれません。ですので気を付けてください!

他にも海外旅行関連で以下のような記事も書いております。

herrtomo.hatenadiary.jp

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