高炉に水素投入で製鉄のCO2削減 実証実験へ

地球温暖化につながる二酸化炭素の排出量が多い鉄鋼業界で、鉄を作るときに水素を投入することで二酸化炭素の排出量を抑制する最新の設備の実証実験が来月から始まることになりました。
製鉄では、鉄鉱石に含まれる酸素を取り除く必要があり、大手鉄鋼メーカーでは、高炉に石炭を原料とするコークスや鉄鉱石を入れて熱し、酸素と炭素を反応させています。その結果、業界全体として大量の二酸化炭素を排出していることが課題となっているため、大手鉄鋼メーカー各社とNEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構は、二酸化炭素の排出量を抑える最新の設備の実証実験を来月から始めることになりました。
千葉県君津市に設けられた設備では、高温状態の高炉の中に水素を投入し、鉄鉱石に含まれる酸素と反応させることでコークスの中の炭素と反応する酸素の量を少なくし、二酸化炭素の排出量を抑える技術が使われます。ただ、この技術では、水素と酸素の反応で水蒸気ができ高炉内の温度が下がって鉄の生産量が落ちることにつながるため、実験では、どう水素を投入すれば最適の生産につながるか確認することになっています。
プロジェクトの上野浩光リーダーは「生産性などの壁はあるが、温室効果ガスの排出削減に向けた規制が将来、強化されたとしても競争力を持ち続けるために、世界に先駆けて実用化への技術を確立したい」と話しています。