石倉徹也
2016年5月7日09時45分
破裂するとくも膜下出血などを引き起こす「脳動脈瘤(りゅう)」の新しい治療器具を開発したと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が6日、発表した。患者12人を対象に治験を始め、早ければ2022年に医療保険の適用をめざすという。
くも膜下出血は年3万~4万人が発症し、3分の2が死亡するか重い後遺症が残る。瘤(こぶ)の根元をクリップでとめる方法や、瘤にコイルを詰める方法などがあるが、開頭手術による後遺症や再発の恐れがある。
佐藤徹・脳神経外科医長らは、微小な穴が規則的にあいたポリウレタン製の膜で包まれたステント(筒)を作製。瘤の近くの血管内に置くと、筒が血管の壁となって瘤への血流を止める。筒は足の付け根からカテーテル(管)を使って運ぶ。
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