シリア 停戦合意も激しい戦闘 70人超死亡

シリア 停戦合意も激しい戦闘 70人超死亡
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戦闘停止に向けてアメリカとロシアが合意したシリア北部のアレッポで、5日から6日にかけて政府軍と国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」などの間で激しい戦闘が起き、合わせて70人以上が死亡しました。
戦闘が再燃しているシリア北部のアレッポを巡っては、アメリカとロシアが戦闘停止に向けて働きかけを強めることで合意したことを受け、アサド政権が現地時間の5日午前1時から攻撃を停止すると発表しました。
しかし、反政府系の人権団体「シリア人権監視団」によりますと、5日から6日にかけて国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」などがアレッポ南部で政府軍を激しく攻撃し、双方で70人以上の死者が出たということです。
また、5日にアレッポの西40キロにある避難民キャンプが空爆を受け、子どもを含む28人が死亡したことについて、シリア政府軍は6日、関与を否定する声明を発表したほか、アサド政権を支援するロシア国防省の報道官も地元メディアに「5日に現場を飛行していた戦闘機などはなく、攻撃はヌスラ戦線によるものだ」と話しています。
過激派組織の「ヌスラ戦線」はシリアの停戦の対象外となっていますが、アレッポでは政府軍に対抗するため「ヌスラ戦線」と共闘する反政府勢力もいて、戦闘停止の難しさが改めて浮き彫りとなっています。