うつ病でもお薬を飲みながら仕事をされている方がいます。
本当に「すごいなぁ・・・」と思います。
うつ病になると体調が優れないのは勿論、集中力がなくなってしまったり、すぐ疲れてしまうので仕事をできる様な状態ではないんですよね?しかも、「仕事ができない自分は価値のない存在だ・・・」と落ち込んで鬱が悪化してしまったり・・・
妻がうつ病になって心の底から「鬱と仕事の相性は相当悪い」と気付きました。ほんと無理なんだよなぁ・・・(-_-;
世の中には未だ「うつ病は甘えだ!」「ただの怠け病だ!」と誤解されている方がいる事が悲しいです。。。
そして「一億総活躍社会」という日本の風潮がさらに一層「仕事ができない自分は価値のない存在だ・・・」という思いに拍車をかけてしまう悪循環。。。うつ病になってしまう人は根が真面目な人が多いので、なおの事、そういう考えに囚われてしまうのでしょう。
一億総活躍社会というスローガンは辛いな・・・
生涯活躍できる仕組みを作ってくれる事はありがたいけれど、仮に活躍できない、活躍していない人がいても、その人たちの価値を毀損するような国にはなって欲しくないと思います。
資本主義社会の中で『企業が利益を追求する』というのは、ぼくも一社会人として当然だと認識しています。なので、労働者が利益を生み出す為の歯車とならざる負えない側面がある事も致し方ないでしょう。ブラック企業は言語道断ですが、資本主義社会では、そういう仕組みは甘んじて片目をつぶる必要があるのかもしれません(´_`。)
しかし「国」はどうでしょうか?
最近、日本がブラック企業的な考え方にドンドン染まってきている気がします。
本来は国と企業の役割は違う(違うべき)と思うのですが、両者が癒着している感覚が日に日に強くなっているように僕は感じてしまうのです。
言い方を変えれば、「国が企業化して、人より利益を追求し始めた」でしょうか?それが一億総活躍社会というスローガンに現れているんだと思います。
個人的にはあまり嬉しくない傾向です・・・(´_`。)
【うつ病回復期】に訪れる壁
過労からうつ病になってしまった妻や、会社の同僚でうつ病になって休職している方をみていて感じた事なのですが、うつ病の回復期に一つ大きな壁があるんです。
それは「社会復帰」の壁。
うつ病になってしまっても、周りの方の理解がありストレスから離れられる状況であれば半年~1年ほどすれば多くのケースで『笑顔のある生活』が可能だと思います。
我が家でも妻が鬱になってもうすぐ1年経ちますが、最近ではショッピングに出かけたり、遠距離の旅行にも行ける様になりました^^
一年以上休職している会社の同僚も気の合う仲間内でバーベキューなどしていても、うつ病だとは思えない程、『普通』です。
「うつ病で休職しているのに遊んでいるなんて甘すぎる!」
という方もいますが、「遊べる様になる」と「仕事ができる様になる」には越えがたい大きな壁が存在します。正直ぼくもどう乗り越えたらいいのかわかりません。それほどに大きい壁なんですよね・・・
むしろ「仕事ができない自分は価値のない存在なんだ・・・」と落ち込んでいる妻に対して「仕事なんてしなくても良いんだよ、仕事で人の価値が決まるなんて絶対無いよ」と励ます事で笑顔を取りも出せている部分が大きいです。
『新型うつ病』などの言葉も出てきてややこしい事になっていますが、理解ある方が増える事を切に願います。(特に国や企業で偉い方々に)
まとめ:活躍できなくても幸せな国づくり
ぼく個人の意見ですが、【一億総活躍社会】よりも【5千万人が活躍して5千万人が活躍しなくても幸せな社会】を目指す位がちょうど良いと思います。
資本主義社会で企業が存在する以上、「活躍」しなきゃいけないバイアスが十分ありますからね。
労働においては『二千万人の活躍したい人』と『三千万人の活躍を強いられても平気な人』の生産性をサポートしてくれる政策の方が良くないでしょうか?(数字には具体的な根拠はありませんが、大体これ位の感じがします^^;)その方が健全な社会だと、ぼくは思うのです。
抗不安薬や抗うつ薬を服用しながら「活躍」を強いられ仕事をしなくてはいけない社会は全然健全ではありませんし、全体的なメンタリティーにとっても良くないです。
国として目指す幸せな社会は、絶対に企業的な価値観によって決められるべきではないと思うのですが・・・
あなたはどう思いますか?
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