“新幹線を売り込め” 日本政府がマレーシアで説明会

“新幹線を売り込め” 日本政府がマレーシアで説明会
マレーシアと隣国シンガポールとの間を結ぶ高速鉄道の建設計画に日本の新幹線方式を売り込もうと、日本政府がマレーシアで説明会を開き、新幹線の安全性や経済への波及効果をアピールしました。
マレーシア政府は2023年以降の開業を目指し、首都クアラルンプールとシンガポールとの間の300キロ余りをおよそ90分で結ぶ高速鉄道の建設を計画していて、日本のほか中国や韓国などが受注に向けた働きかけを強めています。
29日は日本政府がマレーシア政府や企業の関係者などを対象にした説明会を開き、山本国土交通副大臣が「新幹線は開業以来、乗客の死者がゼロという記録を続けている」と述べ、安全性をアピールしました。
また、JR東日本の役員も、このあと開かれたシンポジウムの中で日本での例を引き合いに、新幹線の導入が駅周辺への経済発展にもつながることや、事業を担う人材育成への支援も行うと説明し、新幹線方式導入による地元経済への波及効果を訴えていました。
説明会に出席した地元の建設業者は「新幹線は信頼性があり、採用されてほしい」と話していました。
今回の高速鉄道建設の受注に向け、日本政府は官民挙げての働きかけを強めていますが、去年、インドネシアで高速鉄道の建設を受注した中国も活動を活発化させていて、国際入札に向けた競争は今後さらに激しさを増しそうです。