九州新幹線が13日ぶり全線復旧
JR九州は27日午後、熊本地震により一部区間が不通となっていた九州新幹線を全線開通させ、運転を見合わせていた熊本(熊本市)−新水俣(熊本県水俣市)で営業運転を再開した。九州を縦断する約256キロの交通の動脈が13日ぶりに全線復旧し、被災地の再建や観光の回復を後押しすることが期待される。
JR九州は午前9時20分ごろから熊本−新水俣間で試験列車を走らせ、安全を確認した。午後2時半すぎ、鹿児島中央(鹿児島市)行きの列車が博多駅(福岡市)を出発した。27日、両駅を結ぶ列車は博多発が8本、鹿児島中央発が7本運行される。
熊本−新水俣の約74キロは回送列車が脱線し最後まで不通となっていた。24日までに全6両の撤去を終え、脱線現場のレールの土台などの損傷を補修する作業を急ピッチで進め、当初28日とした開通予定を1日前倒しした。
27日の営業運転は、通常より本数を減らし各駅に停車。防音壁が落下した熊本−新八代(熊本県八代市)などで徐行運転するため、博多−鹿児島中央の所要時間は通常の約1時間50分より30分程度長くなる。山陽新幹線との相互乗り入れはしない。
九州新幹線は14日の「前震」により熊本駅の約1.3キロ南で脱線するなどし全線が不通となった。20日に新水俣−鹿児島中央、23日に博多−熊本が順次再開した。(共同)