九州新幹線の博多−熊本を再開へ 23日に試験
新玉名−熊本で落下の防音壁工事、22日までに終了見通し
JR九州(福岡市)は21日、熊本地震の影響で運休が続く九州新幹線の博多−熊本間を、新水俣−鹿児島中央間に続いて運行再開させることを明らかにした。新玉名−熊本間で落下した防音壁などの応急復旧工事を22日までに終える見通しで、23日にも試験列車を走らせる。
同社の津高守・安全創造部長らが福岡市内で記者会見し、明らかにした。津高部長は博多−熊本間の再開時期について明確にできないとしたが、安全が確認できれば速やかに運行再開させる考えで、早ければ23日の試験運行直後から再開する可能性もある。ただ再開しても、活用できる車両が少ないため本数を減らして運行し、新玉名−熊本間については安全のため徐行運転する見通し。
九州新幹線は、熊本地震の影響で14日夜から博多−鹿児島中央間の全線で運行を見合わせたが、20日に新水俣−鹿児島中央間で部分的に運行再開。今後、博多−熊本間が再開し、残る熊本−新水俣間も再開すれば全線での運行再開となる。しかし、熊本駅近くで脱線した回送列車(6両編成)の撤去作業完了時期が見通せないことなどから、熊本−新水俣間の再開のめどは立っていない。【神崎修一】