News Up 熊本地震 切実な疑問に答えます

News Up 熊本地震 切実な疑問に答えます
規模の大きな地震が相次いでいる熊本県と大分県では、9万人余りが避難生活を余儀なくされています。インターネットでは先の見えない避難所での生活への不安やつらさのほか、被災地を支援したいがどうしたらよいかといった声が多くあがっています。皆さんの疑問にお答えします。
Q 家屋の倒壊が怖くて、しかたなく車中泊を続けています。「エコノミークラス症候群」にならないためにはどうしたらよいのですか?

A 日本循環器学会によりますと、狭い場所で長時間、同じ姿勢でいると、足にできた血の塊、血栓が肺につまる「エコノミークラス症候群」を発症しやすくなり、呼吸困難を起こしたり、最悪の場合、死亡することもあるということです。発症を防ぐには、車の座席に座った姿勢で長時間眠らないことや、足首の運動や、ふくらはぎのマッサージを行うこと、十分な水分補給を行うなどを呼びかけています。
厚生労働省のホームページでは、予防法の一つとして足の運動をあげています。具体的には、足や足の指をこまめに動かしたり、1時間に1度はかかとの上下運動を20~30回程度するなどです。

避難生活の不安

Q 家屋の倒壊が怖くて、しかたなく車中泊を続けています。「エコノミークラス症候群」にならないためにはどうしたらよいのですか?

A 日本循環器学会によりますと、狭い場所で長時間、同じ姿勢でいると、足にできた血の塊、血栓が肺につまる「エコノミークラス症候群」を発症しやすくなり、呼吸困難を起こしたり、最悪の場合、死亡することもあるということです。発症を防ぐには、車の座席に座った姿勢で長時間眠らないことや、足首の運動や、ふくらはぎのマッサージを行うこと、十分な水分補給を行うなどを呼びかけています。
厚生労働省のホームページでは、予防法の一つとして足の運動をあげています。具体的には、足や足の指をこまめに動かしたり、1時間に1度はかかとの上下運動を20~30回程度するなどです。
Q 小学校に避難して生活しています。学校のトイレも仮設のトイレもあふれて使えない状態です。どうしたらよいでしょうか?

A 東京都が発行した避難生活での対処法を分かりやすく紹介した冊子「東京防災」では、簡易トイレの作り方を紹介しています。「大型バケツあるいは段ボール箱の内側にポリ袋を二重にかぶせ、細かく砕いた新聞紙を入れる。使用後はポリ袋を所定の場所に捨てる」としています。
トイレについての啓発活動を行っているNPO「日本トイレ研究所」の上幸雄理事は、こうした簡易トイレの衛生面について、「好ましいとは言えないが、緊急事態なのでやむをえない面がある。排せつ物を入れたポリ袋をカラスなどの動物に荒らされないように管理することと、手洗いをしっかりすることが重要だ」と話しています。

Q 避難所で下痢やおう吐の症状を訴えた人からノロウイルスが検出されたと聞きましたが、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか?

A 日本感染症学会によりますと、避難所では衛生状態が悪化して感染性胃腸炎や細菌による肺炎などの患者が出るおそれがあるということで、手洗いやアルコール消毒、それにマスクをするなどの対策を呼びかけています。また、避難所では定期的に換気をしたり、スペースに余裕がある場合には、隣の人との間に2メートルほどの間隔を開けたりすることが有効だとしています。

水不足について

Q 断水が続いていて、水不足で困っています。紙皿や割り箸も拭いて何度も使うなど衛生面でも不安です。

A 地震の影響で、熊本県内では19日午後1時現在、少なくとも17の市町村のおよそ8万9000世帯で断水し、給水車による給水が行われています。(給水場所については、NHK熊本放送局のHP http://www5.nhk.or.jp/saigai/kumamoto/dl/f/index.html#43 を参照してください)。
また、熊本県は地下水が豊富な地域で、ツイッターには湧き水の活用を呼びかける投稿が相次いでいます。熊本市はホームページ上に市内29か所の湧き水の出る場所を紹介する「湧水マップ」を公開しています。ただ、この湧き水はいずれも安全性は確認されておらず、熊本市水保全課では利用する場合は「自己責任」でとしたうえで、飲料水として利用する場合には、少なくとも煮沸してほしいとしています。こうした湧き水は、熊本市内の至る所にあり、施設や大学などが所有する井戸水などを無料で提供すると呼びかける投稿もあります。

被災地を支援するには

Q 被災地にボランティアに行きたいのですが、募集は行われているのでしょうか?

A ほとんどの被災地では人命救助が最優先として、これまでボランティアの募集はしていませんでした。しかし、熊本市は被害を受けた建物の状況が把握できたことから、ボランティアを22日から受け入れることになり、19日から募集を始めました。受け入れの拠点は熊本市中央区花畑町にあるイベントなどの会場「花畑広場」に設け、被害を受けた住宅のうち、熊本市が安全を確認した住宅などで、家財道具などの片づけの作業にあたってもらうということです。また益城町などでも、ボランティアを受け入れる準備を進めています。

Q 被災地に行かなくても支援できる方法はありますか?

A 熊本県内の被災地をはじめとした多くの自治体や日本赤十字社、それに赤い羽根共同募金などでは義援金の募集を行っています。また、ヤフーがネット募金を行っているほか、LINEではメッセージに挿入するスタンプと呼ばれるイラストを購入すると募金できるなど、スマートフォンを使って手軽に寄付することもできます。
このほか、地方の自治体に直接寄付する「ふるさと納税」を活用する方法もあります。お礼に特産品などが送られてきますが、お礼を辞退すれば、さらなる支援になります。

Q 個人で救援物資を送りたいのですが、宅配業者が荷物の受け付けを行っていない地域もあり送れません。ほかに方法はありますか?

A 被災した多くの自治体では、個人による救援物資の輸送はありがたいが、今はやめてほしいと呼びかけています。このうち、熊本市では「連日、担当課への電話による問合せが殺到し、被災者への救援活動に少なからず支障をきたしているので、当面の間は、個人での熊本市への支援物資の配送や、問い合わせ自体も極力控えてほしい」としています。
被災した自治体に代わって、九州地方を中心に、一部の自治体が救援物資を受け付けています。一時的に物資を預かり、被災地に配布することになっています。受け付けているのは九州地方の県庁所在地や政令市では、福岡市、北九州市、佐賀市です。長崎市は今、受け入れの準備をしているということです。受け付けている救援物資は飲料水や保存食で、未使用、未開封、賞味期限内のものに限られていて、自治体によって受け付けている物資が異なるので注意が必要です。ただし、受け付けるのは郵送などでなく自治体に直接持ち込んだものだけです。