Q:自動車は資産と負債どちらでしょうか?
回りくどい説明は後回しにしましょう。お金持ちになれる考え方における正解は、「負債」です。
会計に詳しい方や、簿記を習ったことのある人は、異議を唱えるかもしれません。確かに、簿記では自動車は「資産」の欄に計上されます。
しかしながら、お金持ちの考え方では、「自動車は負債」です。
なぜならば、お金持ちの考え方における資産と負債の考え方は、「それがお金を生み出すかどうか」で判断するからです。
その判断基準を持って、「自動車」をもう一度考えてみましょう。
新車で買うと数百万、車検に保険にガソリン代がかかります。月日が経てば、メンテナンス代も嵩むでしょう。
それでは、「自動車」が生み出すお金は?ゼロです。「自動車」はお金を吸い込む紛れも無い「負債」なのです。
持ち家は資産と負債どっち?
それじゃあ、持ち家は?お父さんたちが毎晩残業して、必死になってローンを返していた持ち家はどうなのでしょう?
残念ながら、「負債」です。持ち家も会計上は「建物」などで資産の項目に計上されるものですが、お金持ちの考え方においては、「負債」でしかありえません。なぜなら家は、ローンで買えばローンの支払い、それに伴う利息、固定資産税、経年劣化による修繕代等々、費用を食う虫です。
昭和のお父さんたちは、「負債」を買うために、毎日毎日頑張って必死になって働いていたのです。
お金を生み出す「資産」を手に入れよう
ここまで読んでいただければ、大体言いたいことはわかったと思います。お金持ちになるためには、要するに、お金持ちの考え方における「資産」つまり、「お金を生み出すもの」を手に入れましょう、ということです。
たとえば、持ち家じゃなくて「賃貸用不動産」だったらどうでしょうか。何もしなくても、毎月家賃が自分の口座に振り込まれます。これは、紛れも無くお金を生み出す「資産」です。
たとえば、年間の配当利回りが4%の有価証券を持っていたらどうでしょう。これも、何もしなくても配当が振り込まれます。お金を生み出す「資産」ですね。
お金持ちというのは、こういった「資産」をたくさん持っています。「資産」がお金を稼いでくれ、その稼いでくれたお金でまた「資産」を買う。この好循環が出来上がっているのです(究極的に言えば、起業して成功し、社員がお金を生み出してくれるシステムが最良ですが、そこまでのリスクは取りづらい人が多いでしょう)。
お金持ちになる考え方とは、「お金を生み出すものを手に入れる」という思考回路です。前述した「自動車」や「持ち家」を金銭的余裕のない状態で買うのは、厳しい言い方をすればお金持ちになり得ない人の考え方です。
最近、「若者のクルマ離れ」と頻繁にニュースになっていますが、お金持ちになる考え方からすれば、非常に理にかなった支出の抑制です。お金をつかうべきはそこではないからです。
お金持ちとは「お金を持っている人」じゃない
私がさっきから「お金持ちの考え方」と、考え方というのを強調しているのは、お金持ちというのは「お金を持っている人」ではないからです。
アメリカで数百億円の宝くじを当てた人が、数年後に破産した、というようなニュースを聞いたことがある人もいると思います。実際、そういう事例は多くあるみたいですね。
これは、「貧乏人がお金をたくさん持ってしまった」ケースです。数百億円の宝くじが当たったからといって、その人がたちまち「お金持ち」になるわけではありません。
だからこそ、お金持ちの定義は、「お金持ちの考え方を持っている人」と言えるでしょう。
お金持ちになれる人となれない人をわかりやすく表現すれば、どこまでも伸びる袋とザルの違いです。
どこまでも伸びる袋にお金を入れれば、どんどん溜まっていきますね。しかし、ザルにお金を入れても、穴からこぼれ落ちてしまうだけです。
逆に言えば、今あなたがお金を持っていなくても、「お金持ちの考え方」を習得すれば、自ずとお金持ちになっていくはずです。
生活を豊かにするための「経済的自由」
私は、お金持ちになりたいと思っています。もっと正確に言うと、「経済的な自由」を手に入れたいと思っています。
これは、「仕事を辞めたい」とか、「遊んで暮らしたい」という話とは、別次元の話です。
もしお金持ちになっても、どういうかたちであれ私は仕事を続けると思いますし、リゾートで豪遊なんてする気もありません。ただ、今の生活をより良くするために「経済的な束縛」から開放されたい、というだけです。
例えば、「子供を私立の学校に行かせるために、お父さんがお小遣い300円でやりくりしている」というようなことがないようにしたい、というだけです。毎日300円のお小遣いでやりくりしているお父さんもたくさんいると思いますが、私はそんな生活は息苦しいです。
「給与」だけに頼る生活はもう旧い
私は現在サラリーマンとして給与収入を得ていますが、正直「給与」なんて、ここから伸びたとしても年間1,000万円が関の山です。私の年代で1,000万円をもらっている人は、プライベートが破綻するほど仕事に身を捧げている人が多い印象です。
そんな年収1,000万円でさえ、家庭を持てば、(特に都内では)余裕のある生活は難しいでしょう。「経済的自由」を得るには程遠いと言えます。
だから私は、「給与」だけに頼る生活は、この先10数年で決別したいと考えています。「給与」のほかに収入の柱となる「資産」を2,3本持てれば、「経済的自由」に近づくだろうと考えています。一度その循環に入ってしまえば、あとはお金がお金を生み出してくれるでしょう。「資産」がどんどん経済的豊かさを招いてくれます。
「給与」と「退職金」だけに頼って老後を迎える人生は、私には考えられません。
お金持ちになるための教科書
さて、ここまで読んで私の言うことに少しでも興味を持った人は、この本をオススメします。
大ベストセラーを今更…と思う人もいるかもしれませんが、この記事で書いたことは、この本のある一つの章を凝縮したものに過ぎません。
この本は、「お金持ちになるための教科書」と言って差し支えないほど、大事なことがたくさん書かれています。
20、30代でこの本を読むか読まないかで、その後の人生は大きく変わると思います。
もしあなたが「お金持ちの考え方」を身につけたいのなら、ご一読をおすすめします。