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ニュース

川内原発運転停止の仮処分申し立てを退ける決定 27

ストーリー by hylom
こんな計算で大丈夫か 部門より
masakun 曰く、

川内原発の運転停止を求めた住民による仮処分の申し立てに対し、福岡高等裁判所宮崎支部は「原子力規制委員会の安全性の判断が不合理とは言えない」として、退ける決定を出した(NHKニュース弁護団が公開した決定要旨)。

決定要旨によると、裁判所は「どのような事象が生じても発電用原子炉施設から放射性物質が周辺の環境に放出されることのない安全性を確保することは、少なくとも現在の科学技術水準をもってしては不可能であるから(略)当該発電用原子炉施設が確保すべき安全性については、我が国の社会がどの程度の水準のものであれば容認するか、換言すれば、どの程度の危険性であれば容認するかという観点、すなわち社会通念を基準として判断するほかはない」と説明。火山噴火の危険性について「原子力規制委員会が火山の審査で使う指針は、巨大噴火の時期や規模を的確に予測できることを前提にしている点で不合理だ」とした一方「巨大噴火は極めて低い頻度でしか起きず、その危険性まで安全上考慮すべきという社会通念が確立しているとは考えられない。原発の運用期間中に巨大噴火が起きる可能性が根拠をもって示されているとは認められず、原子力規制委員会の判断に不合理な点はない」(NHK)とまっとうな指摘をした。

このニュースについて、鹿児島大学の井村隆介准教授(地質学)は「川内原発は10.5万年前(阿多火砕流)と3万年前(入戸火砕流)に2度火砕流に襲われている。1年あたりの確率は1/5万くらい。川内原発の稼働・廃炉で今後50年とすると,50/5万で50年確率は0.1%になる。これはかなり高い数字」とツイート。この数字が高いか低いかはさておき、予測不能な低頻度の破局噴火が50年以内に必ず起こると思うなら、原発を止める論議より南九州からの住民の退避を考えるのが先だと思うのだが、いかがだろうか。

  • by NOBAX (21937) on 2016年04月07日 19時23分 (#2993757)
    原子力規制委員会の安全性の判断が妥当かどうか評価できる知識があるのだろうか。
    裁判所によって判断が異なるというのが、そもそも裁判官の評価能力の限界を示していると思うが。
    ここに返信
    • by Anonymous Coward on 2016年04月07日 19時53分 (#2993772)

      まさにその点が問題になっているらしい。

      裁判官が判断出来るのは本来、法律に沿ってどうなのかって視点であって、安全性の判断が妥当かなんて本当はカバー外のはず。
      それを判断しなきゃならない今の司法制度に欠陥がある、とか何とか。

      • by Anonymous Coward

        そもそも、それを司法制度問題にしてしまうことこそが問題なのでは?

        日本国憲法第31条「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」とあるとおり、たとえ企業であっても、法律に書かれていないものを根拠にして、自由を束縛されてはならないはずで、それが公共の福祉(同第13条あたり)に反するという話なのであれば、それは法律を議決する国会で議論すべきことでは。

        ですから、判決は「稼働していい」「稼働してはならない」ではなくて、
        「原子力規制委員会の判断と法律に従ってね。ここから先は国会で議論してね」って言うべきでは。

        • by Anonymous Coward

          「原子力規制委員会の判断と法律に従ってね。ここから先は国会で議論してね」って言うべきでは。

          どうせいつも通りそうなると思いますよ。
          但し行政機関と立法機関の判断が憲法上及び法律上適法なものかを判断するのが裁判所です。
          第一安全基準が憲法上及び法律上妥当か判断するのも安全性の判断が法律上妥当かどうかを最終的に判断するのは裁判所の仕事。
          この判断業務を裁判所から奪うなら三権分立の否定になりますな。
          #結局住民を説得できない無能な行政が悪い

    • by Anonymous Coward

      そもそも人類には、万年スケールの危機への対処能力がそもそも備わってない。

      # ゆえに肉の体を捨て鋼の体へと進化すべきなのだ。

      • by Anonymous Coward

        アダムとイヴは神にバレる前に生命の樹の実を食べるべきだった。

      • by Anonymous Coward

        100年も続かないドラマですか~♪

  • 以前こういうことを書いていた人がいたので、先に指摘しておく。

    Re:どこを縦読みしたらそうなるwww (スコア:0) [srad.jp]

    ①人を避難させるのと、原発から放射性物質を移動させるのとでは、かかる時間が十年単位で違う
    ②単なる噴火と、それによって原発が破壊されたのとでは、後に残る影響が数百年単位で違う

    それを無視していっしょくたにするのは詭弁でしかない

    都合よく避難の時間稼ぎができると思っているようだが、破局噴火が予知できない以上、万一それが起こったら鹿児島から人を避難させる時間なんてない。

    カルデラ噴火とは、プリニー式噴火の噴煙柱が発生した次の瞬間、巨大火砕流が鹿児島県全域に降り注ぐイメージ。広範囲に一瞬で即死するような噴火のことね。

    防災基礎講座 災害事例編 [bosai.go.jp]

    このような巨大火砕流は日本において1~2万年に1度ぐらいの頻度で起こっており,九州全域が壊滅するといったような破滅的な災害をもたらす可能性があります.大規模火砕流の発生を十分な時間的余裕をもって予知することは現在のところ不可能です.

    ここに返信
    • https://twitter.com/tigers_1964/status/717886699733401602 [twitter.com]

      もう一度言っておこう. 川内原発を飲み込むカルデラ噴火が起これば、南九州の人々は原発より前に全員死んでる。川内原発がやられて被害をうけるのは、カルデラ噴火で即死しない世界中の人々。

      もちろん噴火の大きさは毎回一定ではないので、次のカルデラ噴火の火砕流が川内原発を飲み込むかどうかは神のみぞ知ること。ここでは最悪の事態を検討している。

      ちなみに九州電力の「火山影響評価資料 (平成26年4月23日)」(以前のメモ [srad.jp]より)によると、川内原発の敷地内で火砕流の露頭は見つかっていないが「敷地から半径5kmの範囲に同火砕流堆積物が認められることから、敷地に到達した可能性は否定できない」と述べていた。とはいえ「* 破局的噴火の活動間隔(約6万年以上)は、最新の破局的噴火からの経過時間(約3万年)に比べて十分に長いこと、現在、破局的噴火に先行して発生するプリニー式噴火ステージの兆候が認められないことから、破局的噴火までには十分な時間的余裕があると考えられる。」と説明。よって再稼働は可能という判断を示していた。

      でも九州電力と同じ考えだから、九州に住んでいるんじゃないの?>九州で反原発活動をしている人たち

      https://twitter.com/tigers_1964/status/717648365488627712 [twitter.com]

      よくそんなところに住んでいるな.

    • by Anonymous Coward

      あなおそろしや。大自然には敵いませんなぁ。

    • by Anonymous Coward

      リンク先みたいな輩は「川内原発が火砕流に襲われるリスクがほしい。どれくらいの災害が必要か」っていうところから思考が始まってるんだな。不健全極まる。

    • by Anonymous Coward

      『死都日本』では大噴火の前兆を掴んでたから、川内原発の燃料棒の撤去に成功してたな。

  • 静岡大学の小山真人教授のツイートより

    https://twitter.com/usa_hakase/status/717677170328375296 [twitter.com]

    「無視しうるものとして容認する社会通念」は事実誤認であり、そもそもそのような社会通念は存在しない。カルデラの巨大噴火は一般社会にほとんど知られていないリスクだから、社会的な無知によってそうしたリスクを無視する慣行をおこなってきただけ。それを社会通念と呼ぶのはおかしい。

    https://twitter.com/usa_hakase/status/717677293175373824 [twitter.com]

    むしろ今後はそのようなリスクがあることを周知し、原発のベネフィットと比較することで、どちらをとるかの社会通念を形成していかなければならない。

    なるほど、火山学者でかつ脱原発の立場から破局噴火のリスクを周知した上で、原発をとるか廃炉にするか社会通念を形成するべきというご意見。

    しかしこれまた原発をどうするか以前に、九州に住むべきかという疑問が浮上してくるな。しかも社会通念を形成すべきリスクに予測不可能な破局噴火が含まれるのなら、もっと稀なケースの巨大隕鉄の衝突や地磁気逆転は考慮する必要はないか。どこまでのリスクを社会通念で検討する必要があるのか考えたほうが良さそうだが。

    ここに返信
  • 下手に仮処分が通ると、地裁は良くても最高裁あたりでひっくり返ったときに賠償で大変なことになるし。
    まあ、個人で億単位の賠償金を支払うつてがあって、別に金が惜しくないならいいんだけどさ、そういう人って訴えてる人の中にはひとりもいないでしょ?

    ここに返信
  • by Anonymous Coward on 2016年04月06日 21時09分 (#2993125)

    スラドに崇高なジャーナリズムを求めているわけじゃないが、タレコミの最後に付け足すならばともかく、本文中に個人の主張を堂々と置くのはいかがなものか?

    ここに返信
  • by Anonymous Coward on 2016年04月07日 19時32分 (#2993763)

    10万年前と3万年前にあったなら次は4万年後くらいが一番高いはずで、単に割って出すのはおかしいだろ。

    ここに返信
    • 「次は4万年後くらい」という予測は、破局噴火が定期的に、7万年間隔で起きる蓋然性が高い、という仮説を前提とされているのですね。しかし、2つのデータポイントでは、そのような仮説を前提として議論をすすめるには足りないのではないでしょうか。それとも、他に何か根拠をお持ちでしょうか。

      なお、井村氏の見解は、破局噴火が単位期間あたり一定の確率で起きると仮定しているように思われます。これも、2つのデータポイントから導くには大胆すぎます。まあでも、とりあえずポアソン分布を仮定するのは、雑な議論ならありな気もします。

    • by Anonymous Coward

      50年で50/50万と計算するのは明らかにナンセンス
      50年間一定の確率(1/50万)とした場合だと(1-1/50万)^50
      数字的には0.9990……となるから0.1%程度というのは近似ではある

      でも、そもそも「稼働・廃炉で50年とする」という前提を置いている時点で
      廃炉の期間も含んでいるし、他のツイートをざっと見た限りでも数字をもてあそんでいるだけの印象が強い

  • by Anonymous Coward on 2016年04月07日 20時35分 (#2993788)

    採掘時の被曝労働も無視
    点検・運転での被曝労働も無視
    廃棄物処理での大量放射能放出も無視
    稼動するだけで発ガン率増加も無視

    放射線と健康
    http://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/ [fujiwaratoshikazu.com]

    ここに返信
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人生unstable -- あるハッカー

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