東郷隆
2016年4月6日18時39分
ピカピカのランドセルを背負う子どもたちがもうすぐ入学式を迎える。そんなランドセルが子どもだけのものではなくなりつつある。海外ではファッションとして受け入れられ、その流行が日本に「逆輸入」されて大人向けも人気だ。国籍を問わず多くの人を引きつけるランドセルの魅力とは?
羽田空港国際線旅客ターミナル5階の雑貨ショップ「MONO」。レジカウンター前の目立つ棚に黒、紺、赤、ピンクのランドセルが並ぶ。ひとつ4万4千円と5万8千円。インドネシアから訪れたレイモンド・タンさん(42)は興味深そうに手に取り、「アニメで見て子どもが憧れている。形が丸くてかわいい」。店では2014年11月から販売を始め、アジア系の訪日客を中心に毎月5~10個売れるという。
ランドセルの製造販売大手「セイバン」の東京・表参道の直営店では今年2月、訪日客に19個が売れた。30個の月もあり、繁忙期を除くと売り上げの2割が訪日客の月もあるという。原則受注生産のため、時間のない訪日客は2~3割安いストック品を買うことが多い。同社の担当者は「アジアの方は子ども用、欧米の方は自分用にファッションとして買う方が多い。シンプルな赤や黒が人気です」と話す。
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