News Up 各地で広がる「善意の飲食」
「お金を払わなくてもごはんが食べられる」という飲食店をご存じでしょうか。店で食事をした人が、後で来る「誰か」のために先払いするという、恵まれない人たちへの募金にも似た取り組みです。発祥は海外のコーヒーショップが始めたものですが、日本でもいくつか現れ、ネットでも話題になっています。
この取り組み、発祥はイタリアのナポリの喫茶店が100年ほど前に始めたものだと言われています。
会計でお釣りが生じたとき、客がそれを店に渡す、あるいは、1杯を注文する際、あらかじめ2杯分の代金を払うなどで、貯まったお金でホームレスなど恵まれない人たちにコーヒーを提供するというものです。「サスペンデッドコーヒー」、日本語では「保留コーヒー」とも呼ばれています。
イタリア発のこの善意の助け合いの取り組みは、ヨーロッパから南米、そして中国などアジアでも取り組む店が現れ、広がりを見せています。
会計でお釣りが生じたとき、客がそれを店に渡す、あるいは、1杯を注文する際、あらかじめ2杯分の代金を払うなどで、貯まったお金でホームレスなど恵まれない人たちにコーヒーを提供するというものです。「サスペンデッドコーヒー」、日本語では「保留コーヒー」とも呼ばれています。
イタリア発のこの善意の助け合いの取り組みは、ヨーロッパから南米、そして中国などアジアでも取り組む店が現れ、広がりを見せています。
発祥は「保留コーヒー」
この取り組み、発祥はイタリアのナポリの喫茶店が100年ほど前に始めたものだと言われています。
会計でお釣りが生じたとき、客がそれを店に渡す、あるいは、1杯を注文する際、あらかじめ2杯分の代金を払うなどで、貯まったお金でホームレスなど恵まれない人たちにコーヒーを提供するというものです。「サスペンデッドコーヒー」、日本語では「保留コーヒー」とも呼ばれています。
イタリア発のこの善意の助け合いの取り組みは、ヨーロッパから南米、そして中国などアジアでも取り組む店が現れ、広がりを見せています。
会計でお釣りが生じたとき、客がそれを店に渡す、あるいは、1杯を注文する際、あらかじめ2杯分の代金を払うなどで、貯まったお金でホームレスなど恵まれない人たちにコーヒーを提供するというものです。「サスペンデッドコーヒー」、日本語では「保留コーヒー」とも呼ばれています。
イタリア発のこの善意の助け合いの取り組みは、ヨーロッパから南米、そして中国などアジアでも取り組む店が現れ、広がりを見せています。
取り組みは日本でも
日本でも「保留コーヒー」の動きに賛同した取り組みが始まっています。
ソーシャルメディアのフェイスブックには、「保留コーヒー」というページが立ち上がって情報交換が行われ、東京や大阪などで保留コーヒーのシステムを導入するコーヒー店が現れています。
このうち、東京の下北沢にあるカフェでは、「保留コーヒー」を日本風にアレンジしています。この店では、コーヒーを飲むとポイントカードが発行されます。合計で12ポイント、つまり12杯飲むと、1杯誰かが無料で飲むことができる仕組みです。さらに、このポイントカードに「就職活動中の学生」や「休日出勤の社会人」など、ごちそうをしたい人の特徴を書き込んで「指名」することができます。
店長の谷川隆継さんによりますと、2年前、常連客に提案されたことがきっかけで取り組みを始め、現金では抵抗があるということで、ポイントカード制にしたということです。これまでに送られたカードは400枚以上だということで、谷川さんは「この店を介して街の人がつながっているような感覚はおもしろいです」と話していました。
ソーシャルメディアのフェイスブックには、「保留コーヒー」というページが立ち上がって情報交換が行われ、東京や大阪などで保留コーヒーのシステムを導入するコーヒー店が現れています。
このうち、東京の下北沢にあるカフェでは、「保留コーヒー」を日本風にアレンジしています。この店では、コーヒーを飲むとポイントカードが発行されます。合計で12ポイント、つまり12杯飲むと、1杯誰かが無料で飲むことができる仕組みです。さらに、このポイントカードに「就職活動中の学生」や「休日出勤の社会人」など、ごちそうをしたい人の特徴を書き込んで「指名」することができます。
店長の谷川隆継さんによりますと、2年前、常連客に提案されたことがきっかけで取り組みを始め、現金では抵抗があるということで、ポイントカード制にしたということです。これまでに送られたカードは400枚以上だということで、谷川さんは「この店を介して街の人がつながっているような感覚はおもしろいです」と話していました。
こうした取り組みは、コーヒー店以外の飲食店にも広がっています。
北海道帯広市の広小路商店街にある立ち食いそば店「結」では、「ゴチメシ」として、食事を誰かにごちそうすることができます。店の外のホワイトボードには、「誰かが先払いしています」という説明とともに、無料で食べることができるメニューと人数が書かれています。3年前に始めて、月に30食から50食のゴチメシがあるそうです。
北海道帯広市の広小路商店街にある立ち食いそば店「結」では、「ゴチメシ」として、食事を誰かにごちそうすることができます。店の外のホワイトボードには、「誰かが先払いしています」という説明とともに、無料で食べることができるメニューと人数が書かれています。3年前に始めて、月に30食から50食のゴチメシがあるそうです。
日本にもともとあった「恩送り」
劇作家で小説家の故・井上ひさしさんは、著作の中で、江戸時代にはふつうに「恩送り」ということばが使われていた、と述べています。「『恩送り』というのは、誰かから受けた恩を直接その人に返すのではなく、別の人に送る。そうして『恩』が世の中をぐるぐる回っていく」と解説しています。
古くからあった「恩を誰かに送る」という考え方が、今、世界のさまざまな場所で広がろうとしていることは、多くの国や地域が抱える問題を解く答えが、「見ず知らずの他者への思いやり」や「他人どうしの助け合い」だということを、改めて示しているのかもしれません。
古くからあった「恩を誰かに送る」という考え方が、今、世界のさまざまな場所で広がろうとしていることは、多くの国や地域が抱える問題を解く答えが、「見ず知らずの他者への思いやり」や「他人どうしの助け合い」だということを、改めて示しているのかもしれません。