救急隊員が犠牲者追悼
【ブリュッセル賀有勇】ベルギー・ブリュッセルの同時テロ事件で、被害者の手当てに当たった救急隊員らが25日、市中心部の広場に集まり犠牲者を追悼した。救急隊員の一人が呼びかけ、50人を超える同僚が賛同。救助服に身を包み、犠牲者の冥福を祈った。
参列したフランソワ・ミニョレさん(53)は「私たちができたことは少なく、無力さを感じるが、痛みや悲しみなら分かち合える」と話した。
広場に一緒に並んだ建設作業員、ルイス・ボラノスさん(29)は、2004年に起きたマドリードの列車爆破テロで親族を亡くし、今回のテロでも地下鉄に乗っていた友人が意識不明の重体となった。「被害者が恐怖のどん底に突き落とされた直後に寄り添うのは救急隊員だ。大変な仕事で敬意を表したい」と語った。