新サービス開始へ…「使い放題」特徴、今夏めど
無料通信アプリを手掛ける「LINE(ライン)」は24日、今夏をめどにスマホ向けの通信サービス「LINEモバイル」を始めると発表した。友達同士でチャットができるLINEアプリと、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のフェイスブック、ツイッターについては、閲覧など主要なサービスに伴う通信料を加算しない「使い放題」となるのが特徴だ。
プランは最安で月額500円(税別)から。フェイスブックやツイッターの閲覧・投稿、LINEでのチャットや投稿、無料通話などの「使い放題」サービスは、全体の通信量が月の上限に達しても利用できる。LINEの音楽配信サービス「LINE MUSIC」についても通信量は料金に加算しないとしている。
ただ、各プランの具体的な内容や、データ通信に必要なSIMカードだけでなく格安スマホと一緒に販売するかどうかなどの詳細は明らかにしていない。
通信回線はNTTドコモの回線を借り、LINEは顧客と契約してサービスを提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)という位置づけだ。
LINEは若者に人気があり、実際に使っている「アクティブユーザー」の数(月間)は世界で約2億1500万人に達する。これらの利用者をどの程度、新サービスに取り込めるか注目される。
利用頻度の高い特定のスマホのチャットアプリやSNSの利用に絞ってデータ通信料を無料とする手法は、日本では目新しい。こうした手法は安さを求める利用者の要求に応える一方、結果としてネット上にあるサービスを限定的に優遇する側面もあり、ネットの中立性と絡んで議論も呼びそうだ。【尾村洋介/デジタル報道センター】