生後8ヶ月の赤ちゃんは、お座りした状態で両手を器用に使って遊べるようになりますし、ハイハイも上手になって部屋中を動き回ります。
情緒や社会性も発達し、パパママの声掛けに笑顔で喃語を返したり、気に入らないことがあるとかんしゃくを起こしたりします。
一方で、バランスを崩して転んだり、頭から壁にぶつかったりしてケガをするリスクも高くなるので、安全面の配慮も大切になっていきます。
知育の選択肢は、新生児期の頃とは比べ物にならないくらい多くなり、かえってどの知育が良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
このページでは、生後8ヶ月の赤ちゃんの成長、知育の方法、おすすめの知育玩具について紹介します。
生後8ヶ月の赤ちゃんの成長
日中にハイハイで思う存分動き回ったり、お座りした状態で手先を器用に使ったりしてたくさんエネルギーを消費するので、夜はまとまった時間寝てくれるようになります。
ただし、夜泣きが酷い赤ちゃんもいて、放置すると生活や睡眠のリズムがおかしくなってしまいます。
「抱っこはいや」、「この離乳食は嫌い」、「気分が悪い」などしっかり自己主張できるようになるのも生後8ヶ月頃です。
喃語で話しかけてきたり、名前を呼ぶと反応したりと社会性も育まれていきます。
生後8ヶ月の赤ちゃんの身長・体重
・男の子
身長:66.3cm~75.0cm
体重:6,960g~10,140g
・女の子
身長:64.4cm~73.2cm
体重:6,530g~9,630g
身長も体重も個人差が大きくなり、ぽっちゃり型、やせ型、大柄、小柄など見た目ではっきり区別できるようになります。
体重は生後7ヶ月頃とほとんど変わらない場合もありますが、赤ちゃんが元気にしていれば様子を見ましょう。
ただし、体重が減少した場合は小児科に相談してみましょう。
関連記事
生後8ヶ月の赤ちゃんの身体
- 目:視力は0.1~0.15くらいで、人の顔は認識できていますし、細かい物でも、焦点が合う位置にあれば見えます。
- 鼻:嗅覚は大人と同じくらい発達しています。
- 耳:声や言葉が口から出ていることが分かるようになり、声が聞こえるとジッと口を見て、声と口の形を関連付けてインプットしようとします。
- 口:味覚は大人と同じレベルまで発達しています。離乳食や身近にある物の感触を確かめ、脳に刺激を送ります。乳歯が生えはじめる時期で、歯ぐきがムズムズして歯ぐずりする赤ちゃんが増えます。
- 首: 首すわりは完成しています。
- 手:おもちゃの受け渡し、小さい物をつまむ、髪を破く、物を投げるなど、手先を器用に使えるようになります。
- 足:ズリバイやハイハイを繰り返すうちに、立ち上がるための筋肉がついていきます。つかまり立ちや伝い歩きを始めるだけの筋肉がつく赤ちゃんもいます。
- 表情:うれしい時や楽しい時は笑顔、気分が悪い時は眉間にしわを寄せてぐずる、悲しい時は顔をくしゃくしゃにして泣くなど、気分と表情の連動が大人に近くなります。パパママが色々な表情を見せてあげるほど、赤ちゃんは多彩な表情を獲得できます。
- 運動機能:ハイハイを覚え、また、一人でお座りしてバランスを保てるようになります。つかまり立ちや伝い歩きにチャレンジする赤ちゃんもいます。
関連記事
生後8ヶ月の赤ちゃんの知育
冒頭でも書きかましたが、生後8ヶ月の赤ちゃんの知育は選択肢がたくさんあり、かえってどの知育を実行するか迷ってしまうものです。
ポイントは、「赤ちゃんが自発的に取り組んでいることを尊重する」ということです。
知育は、赤ちゃんが楽しんで取り組むことが何より大切です。
そのため、赤ちゃんがやりたいと思うことについて、まずはやりたいようにやらせてやり、危険なことや間違ったことをしたら修正するというスタンスを維持しましょう。
身体の動かし方については、無理な動きに慣れてしまうとその後の成長に悪影響が及ぶので、正しい動かし方を繰り返し教えてあげます。
なお、知育にはそれぞれ、「生後○ヶ月から実施できる」という目安が設定されています。
このサイトでも、生後○ヶ月におすすめの知育というタイトルをつけています。
しかし、赤ちゃんの成長や発達は個人差が大きく、必ずしも生後○ヶ月で区切れるものばかりではありません。
「生後○ヶ月だから、この知育が上手にできないとダメ」と考えず、赤ちゃんが楽しめることを赤ちゃんのペースでさせてあげましょう。
生後8ヶ月頃におすすめの知育は、次のとおりです。
- ノーゴー行動(反応)を教える
- 会話ごっこで喃語と言葉を関連付けさせる
- 赤ちゃんが興味を持った物の名前を教える
- 「いないいないばあ」、「おもちゃはどっち?」、「おもちゃはどこ?」で遊ぶ
- 赤ちゃんに色々な表情を見せる
- 赤ちゃんの成長と発達に応じた知育玩具で遊ばせる
関連記事
おすすめの知育玩具
生後8ヶ月の赤ちゃんにおすすめの知育玩具は、オーボール、布絵本、積み木、鏡、ペグさしです。
積み木については、知育玩具の定番「ニキーチンの積み木」にチャレンジさせてみても良いでしょう。
また、生後8ヶ月の赤ちゃんには難易度が高い、ねじり棒やブロックなどに触れさせることも、赤ちゃんの脳を刺激するのに効果的です。
ただし、赤ちゃんが知育玩具に興味を示さない場合、その知育玩具はまだ赤ちゃんにとって時期尚早ということです。
知育玩具は、赤ちゃんが自発的に遊ばないと知育効果が上がらないので、一旦、他の知育玩具に取りかえて、期間をあけてから再び渡すようにしましょう。
オーボール
オーボールとは、ボール全体が網目状になったおもちゃです。
軽くて柔らかいので、赤ちゃんが掴んだり投げたり転がしたりと自由に遊ぶことができ、ケガの心配もありません。
月齢を経るにつれて、赤ちゃんの遊び方がどんどん変化していくので、それを見ているのも楽しいものです。
生後8ヶ月頃には、キャッチボールしたり、オーボールを転がして追いかけさせたりというように、パパママと一緒に遊ぶのが効果的です。
こうした遊びを繰り返すうちに、追視する力や身体の筋肉に加え、物の動きを予測したり、他人と一緒に遊んだりする力も育まれていきます。
赤ちゃんにボールを転がそうとして少し方向がずれた時に、赤ちゃんが手を伸ばしてキャッチするようになれば、それは予測能力が発達している証です。
布絵本
布絵本とは、赤ちゃんが、見て、触れて楽しむための知育玩具です。
カラフルな絵柄や楽しい仕掛けが特徴で、赤ちゃんはすぐに夢中になります。
布製なのでぶつけてケガをする心配もありません。
生後8ヶ月頃には、パパママが布絵本をめくる動作を見せ、赤ちゃんにマネをさせましょう。
最初は、絵本を掴んで一気に複数ページをめくりますが、少しずつ、手先を器用に使って1ページずつめくれるようになります。
慣れてきたら、普通の絵本でもめくる練習をさせてあげましょう。
積み木
積み木とは、名前のとおり積み重ねて遊ぶためのおもちゃです。
生後8か月頃の赤ちゃんには、積み木を積む動作はまだ難しく、積み木を掴んだり投げたりして遊びます。
パパママが積み木を積む動作を見せてあげると、赤ちゃんは見様見真似で少しずつ学習していきます。
ニキーチンの積み木
ニキーチンの積み木とは、ロシアの教育学者ボリス・パーブロヴィチ・ニキーチンが考案した積み木です。
並べる、積む、崩すという積み木の基本的な遊び方に加え、積木の平面を使用した色あわせを楽しむこともできる積み木で、赤ちゃんの想像力や発想力が鍛えられます。
ニキーチンの積み木の遊び方に関する書籍もたくさん販売されているので、読んでみるとより効果的に遊ばせることができます。
積み木以上に高度な知育玩具なので、本来の遊び方ができるようになるのはもっと月齢が進んでからですが、早めに触れさせて慣れさせておくことをおすすめします。
鏡
赤ちゃんは、鏡の中に映る可愛い赤ちゃんを自分だと認識し、それから自分と他人を区別できるようになります。
生後8ヶ月頃には、多くの赤ちゃんが自分と他人を区別できるようになります。
赤ちゃんが「鏡に映っているのが自分」だと認識しているかどうかを確認する方法は、次のとおりです。
- 赤ちゃんのほっぺにシールを貼る(口紅などをつけても良い)
- 鏡の前に赤ちゃんを連れていき、反応を見る
赤ちゃんが、鏡を見て自分のほっぺに触ろうとすれば、鏡に映るのが自分だと認識できている証です。
ペグさし
ペグさしとは、異なる太さのペグ棒を、ぴったりはまる穴にさしていくおもちゃです。
形、色、数、量を認識する力が身に付きます。
ペグを穴の中にさすには、指でペグをつまみ、ペグのサイズに合う穴を見つけて、指先の力加減やペグの位置を調節してさしこむ必要があり、目と手の連動性や手先の器用さが鍛えられます。
生後8ヶ月頃になると、ペグさしが上手にできる赤ちゃんが出てきます。
関連記事