台湾に存在する謎のベンチマーク、実は限りなくゼロ金利か-24日会合
2016/03/22 16:07 JST
(ブルームバーグ):台湾の金利は人々が思っているより、はるかにゼロ%に近い。
ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によれば、台湾の中央銀行は24日の政策決定会合で政策金利を現在の1.625%から1.5%に引き下げる見通しだ。しかし本当に重要なのは、当局が公表していない翌日物の短期金利をどう調整するかだ。当局が銀行に内々に伝える翌日物の譲渡性預金(CD)金利は、現在の緩和局面が始まった昨年8月以降に19ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げられて0.2%になったと、事情に詳しい関係者は話す。
翌日物CD金利は通常、四半期に1度開かれる決定会合で決められる政策金利水準に連動する。しかし台湾中銀は翌日物CD金利を日々調整することで、会合が開催されない間の借り入れコストに影響を及ぼすことが可能だ。欧州と日本が導入しているマイナス金利政策について、台湾中銀は消費支出と金融安定に悪影響を与え、投資促進の効果はほとんどないとの見解を示してきた。
台湾の域内総生産(GDP)は過去2四半期連続のマイナス成長で、2月の輸出は1年1カ月連続の前年割れとなった。台湾中銀が緩和策を講じる根拠は十分にある。
原題:Taiwan Seen Approaching Zero-Rate World With Mystery Benchmark(抜粋)
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更新日時: 2016/03/22 16:07 JST