ジカ熱 韓国で初の患者を確認

韓国政府は、中南米を中心に感染が広がっているジカ熱に、ブラジルに滞在歴のある40代の韓国人の男性が感染していることを確認しました。韓国でジカ熱の患者が確認されたのは初めてです。
韓国の保健福祉省は22日、記者会見を開き、韓国南部クァンヤン(光陽)市に住む43歳の男性がジカ熱に感染していることが確認されたと発表しました。男性は3週間余り仕事でブラジルに滞在し、今月11日に韓国に帰国したあと発熱などの症状を訴えたため、病院で検査した結果、22日朝、感染が確認されました。韓国でジカ熱の患者が確認されたのはこれが初めてです。
ジカ熱は蚊が媒介する感染症で、男性はブラジルで蚊に刺されたと話しているということです。保健福祉省は「隔離の必要はないがわが国で最初のケースなので病院に入院してもらい観察している。男性は回復に向かっている」としています。
そのうえで、韓国では今、蚊の活動期でないことなどから国内で感染が広がるおそれはないとして冷静に対応するよう呼びかけたほか、全国の自治体に対して蚊の幼虫の駆除を指示したと述べました。
韓国では去年、MERSコロナウイルスが流行して感染した38人が死亡し、外国からの観光客が減少するなど経済的にも打撃を受けただけに、韓国政府はジカ熱の感染が広がらないよう警戒を強めています。