男は「お金」「セックス」「権力」に簡単に転ぶ

「業界」という言葉をよく耳にしますが、実は恋愛観にも「業界」によって大きく変わってしまうそうです。bar bossa店主・林伸次さんが言うには、その人が所属する業界によって、バーでの振る舞いも変わるのだそう。それが恋愛にどう関わってくるのでしょうか?

業界で人間性は変わってしまう

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

先日、東京姉妹さんがこんなツイートをしていました。

いろんな業界の人と合コンしたけど、本当業界によって人種が全然違うからね。自分がどんな人か、そしてどんな人になりたくないのか、どんな人になりたいのかを考えて、業界を選ぶの大事だよね
東京姉妹 @tokyosisters69 2016年2月2日

本当にそうなんです。特に男性は「職業」で「性格」や「恋愛観」「金銭感覚」なんかが本当に変わってしまうんです。

以前、バーテンダー修行をしていたバーで、ある団体さんがみんな「おい。ウイスキーの水割り、遅いぞ。早く持ってきなさい」とか「こっちのお皿あいてるぞ。下げなさい」とかって感じの注文をすることがありました。

服装はスーツの人もいれば上下ジャージの人もいます。ガラが悪い印象はなく知的な感じもします。すると先輩のバーテンダーから「あの人たち、教師なんだよ。あの命令言葉、いちいち気にしなくて良いから」と教えてもらいました。

そうなんです。教師という仕事は毎日ずっと「○○しなさい」と言い続けているから、ついつい酒場でも「若い雰囲気の僕たち」に、そういう言葉遣いをしてしまうんです。

こういう話はお父さんが警官の人にも聞いたことがあります。とても正義感が強いお父さんなのだそうですが、勤務中じゃなくても、町中で歩きタバコの人を叱ったり、家庭でも小言がすごく多かったりするそうです。警官をずっとやってると、そういう感覚になるのかもしれないですね。

学生の時の友人がある雨の寒い夜、bar bossaの閉店時間を見計らって、来店して突然こう言いました。

「林くん、今から風俗に行かなきゃいけないんだけど、林くんの分も会社の経費で払うから一緒に行かない?」

聞くと、彼の営業職は接待で風俗に案内して、すごくかわいい女の子をあてがうのも仕事の一部だそうなんですね。で、そういう時に店で一番かわいい女の子を回してもらうために、雨で寒い風俗店がヒマそうな日に、顔を出してお金を使っておかなきゃいけないそうなんです。

その話を聞いてついつい「その仕事大丈夫?」って言ってしまいました。その友人も「やっぱりおかしいよね。これが仕事って俺、何か間違ってるよね」って話し、その日は久しぶりに二人ですごく安い居酒屋にお互いのポケットマネーで飲みに行きました。

あるいはこういう友人もいました。あるテレビ局に勤めることになったのですが、自分の父親くらいの年齢の男性から「うちのタレントを使ってください」という営業をしかけられるのがとてもつらいそうなんです。

もちろん「そのタレント今から呼びますから、一緒に飲みましょうよ」ということも言われるし、もうとにかく手厚く王様のような扱いをしてくれるし、「林くん、この仕事ずっと続けると、俺、いつか絶対に勘違いして天狗になってしまうから、『変だな』って気づいたら、絶対に注意してね」と言われました。

男は「お金」「セックス」「権力」に簡単に転ぶ

そうなんです。男性って本当に、職場の環境や仕事で持っている権限で人間性が変わってしまうんです。先にあげた営業職の友人のように女性観が変わってしまう男性はすごく多いです。

学生の時にはすごくピュアな恋愛をしていたのに、風俗やキャバクラに行くのが仕事みたいになってしまうと、本当に女性観が変わってしまいます。特に会社の経費で飲めるというような立場になってしまうと、「女性って結局は金だろ」みたいになってしまうし、「女の子とどれだけ寝たか」という数に走ってしまう男性もいます。

本当に男性って「お金」と「セックス」と「権力」には簡単に転んでしまうんです。

どうして男性がそうなってしまうのか。軍隊のような状況を想像していただくとわかりやすいかもしれません。男性の職場は本当に軍隊のように「一つの価値観で、みんながその目標に向かって進んでいく」のを良しとします。以前は潔癖でピュアな心を持っていた男性も、染まってしまうんです。

東京姉妹さんの言葉、本当に正しいです。「業界」で本当に人は変わります。

結婚相手を選ぶ時、あるいはこれから就職しようと考えるとき、「あの業界は華やかそうだな」とか「あの業界は真面目そうだな」という外から見た印象で決めてしまうのは間違いかもしれません。いろんな人と会って、いろんな業界を知った方が良いと思います。

そして男性のみなさん、職場と自宅の往復だけで心をすり減らしていませんか? 学生時代のことを思い出してください。学生の頃のあなたが、今のあなたに会ったとして、「良い人生」を送っていると感じると思いますか? 学生の頃のあなたに「俺、良いところに就職して、良い職場の仲間がいっぱいいるよ」って自信を持って言えますか? その理想と現実の違いが、あなたが変わってしまった部分なのかもしれません。

たまには「職場以外の人」と会って飲んだり話したりしましょう。かなり考え方、変わると思いますよ。

ケイクス

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コメント

oioi86 |林伸次 @bar_bossa どれもあまり執着してないのでのほほんとしてるのかも。 https://t.co/USzwbTFA43 約1時間前 replyretweetfavorite

miuprostituee 思い当たるふしありまくり。 風俗やキャバクラに行くのが仕事みたいになってしまうと、本当に女性観が変わってしまいます。(略)「女性って結局は金だろ」みたいに 約1時間前 replyretweetfavorite

shinrishi_hana 男性の方が、朱に交われば赤く・・・なりやすいのかな。 約3時間前 replyretweetfavorite

_sako35 タイトルはキャッチーだが本質は全く別。組織に順応する事で自分の中の物差しがその組織準拠になり、個を失う。この間ツイートしたシャケバイとも類似な話。 - 約3時間前 replyretweetfavorite