人の体臭で嫌悪感を抱かれやすい臭いといえば、口臭・ワキガ・足の臭いの3種類ではないでしょうか。
足の臭いに関しては靴を履いているときであればある程度周りに影響はありません。足の臭いの予防方法に関しては足の臭いの破壊力やばいの記事をご覧ください。
また、ワキガは自分自身ではどうすることも出来ないため、ある程度仕方がないと思われる部分もありますが、口臭に関してはちゃんと歯磨きをしていないと思われて一気に不潔の烙印を押される事となります。
また、学生のときなどに人の気持ちを考えずにみんなの前で「お前の口臭いな、みんな嗅いでみろよ!」なんて大声で言われた日には、その瞬間から自分自身に自信を無くして人と話すことが不安になってしまう、なんて事も。
逆に仕事の同僚や恋人の口臭が気になるけど相手の気持ちを考えると中々言い出せないという事もありますよね。
そこで、原因を知り正しく口臭を予防する方法を紹介します。番外編として口臭が気になる人に対して、相手を傷つけずにさり気なく伝える方法をお教えします。
口臭の原因
前提として知っておいてほしいこととして、誰にでもある程度自然の口臭はあるという事です。そこから様々な原因により悪臭を発するようになります。
ただし、自分自身の予防や対策により、ほとんどは改善することが出来ます。
虫歯、歯周病
参考→歯周病や虫歯、詰め物が原因の口臭。歯周病は30歳以上の約8割がかかっているといわれ、自覚のない「隠れ歯周病」の人も多いとか。
歯茎から血が出る、口の中がネバネバする、歯肉が赤いなどの場合には要注意。虫歯や詰め物の状態のチェックもかねて、一度、歯科を受診してみると良いでしょう。
歯周病は深い歯周ポケットや歯の間に細菌が溜まり、細菌に感染して血が出たり、赤くじゅくじゅくに腫れたり膿が出る病気です。その膿などの原因の菌が悪臭を放ちます。
歯周病は30歳以上の約8割がかかっていると言われ、自覚が無くても実は歯周病、という人も多くいます。歯周病は日々のお手入れで予防・改善することが出来ます。
食べ物などによる口臭
ニンニク、ニラ、ネギ、らっきょう、キムチ、アルコールなどは食べた当日のみならず翌日まで臭いが残ることがあります。
通常は食べ物を食べると体内で分解されますが、これらの食品は分解がされづらい成分が入っており、臭いの成分に変わることで息をする度に口臭が発生したり、体臭となってからだから発せられることもあります。
タバコやコーヒー好きな人も口の中に臭いが残りやすいので、直後に水で口の中をすすぐだけでも臭いが少しは軽減されます。
内科的口臭
胃が弱かったり、アルコールをよく飲む人、野菜をあまり摂取しない人は胃の臭いが口臭の原因になっていることもあります。消化不良を起こし、胃の中から腐敗臭を放っている場合もあります。そういう人はゲップの回数が多かったり、便の臭いも強い傾向があります。
蓄膿症の人も鼻の奥に膿が溜まるので、そこから臭いを発する場合もあります。蓄膿症により鼻が詰まると口呼吸をするため口の中が乾いてしまいます。口の中が乾燥すると唾液が不足することから口臭の原因になってしまいます。
また、糖尿病や癌の人にも口臭は出やすくなります。
食べ物による口臭が原因でない場合は、自分の異常を発見するサインにもなるので、放っておかないほうが良いでしょう。
口の中が乾燥しているとき
寝起きに口が乾燥しているときに自分の口が臭いと感じる人は多いかと思います。口の中が乾燥すると口臭の原因となる菌の増殖が進行しやすく、唾液が少ないことで口の中の洗浄作用も低下します。
食生活が不規則で疲れやすい人や、寝起き、加齢、タバコをよく吸う人などは特に日常的に口の中が乾燥しやすくドライマウスによる口臭が発生しやすくなります。
対策
内科的口臭ではなく、歯周病や食べ物による口臭は予防することによってすぐに改善が可能です。
朝晩必ず歯磨きをする
歯周病菌が最も繁殖しやすい時間は夜寝ているときです。
寝ているとき唾液の分泌が少なくなり、特に口を開けて寝る人は口の中が乾燥するため唾液による殺菌が行われません。殺菌が行われないことによる歯周病菌の増殖を防ぐためにも、寝る前に出来るだけ多くの歯周病菌を減らし、起きてすぐに歯を磨くことにより寝ている間に増殖した歯周病菌を更に減らすことが出来ます。
デンタルフロスを使う
歯の汚れは歯ブラシだけでは落としきれません。特に歯と歯の間に最も汚れが溜まりやすく、歯ブラシでは歯の間の汚れは半分程度しか取れないと言われています。そこを清潔に保つことにより、口臭の原因である歯周病を予防することができます。
歯の間が広い人は歯間ブラシを使うと良いでしょう。
食べ物によって口臭を防ぐ
生の食物を食べて食物酵素を摂取することで胃の調子を整えることが出来、宿便も改善することが出来ます。胃が弱く消化不良を起こしやすい人に効果的です。
緑茶・紅茶には殺菌効果や相州効果のあるカテキンが多く含まれています。食事中に飲むだけでなく、お茶でうがいすることも効果的です。
レモンや梅干しなどのすっぱいものを食べることでドライマウスを防ぎ唾液をたくさん分泌することで口臭に元となる雑菌を洗い流す効果があります。
また、舌の消臭にはパイナップル、プレーンヨーグルトが効果的です。その際は口の中に入れて舌の上で転がすようにして食べるとさらに効果的です。
舌磨きをする
舌の上に舌苔と呼ばれる白い細菌などによる苔状のものがある人は、舌が口臭の原因となっている場合もあります。体調が悪かったりすると口内の洗浄作用が低下し、舌苔が溜まりやすくなります。このような方の場合は、歯磨きをする際に舌も洗うようにしましょう。
最近では舌磨き用のケア用品も発売されていますが、過剰なケアは逆に口臭を強めてしまうこともありますので、注意して使用して下さい。
マウスウォッシュを使う
基本的にマウスウォッシュは歯磨きの代わりではありませんので、歯磨きをして汚れを落としてからマウスウォッシュを使用して下さい。
朝の寝起きの朝ごはんを食べる前とかに使用するのも良いでしょう。また、タバコを吸う人は一時的につく口の中の臭いを除去するにもおすすめです。
最近では重曹うがいというものも口腔ケアとして認知度が上がってきています。重曹は自然界に存在する塩と石灰から出来ているので安心して使うことが出来ます。
ただし、弱アルカリ性の性質を持っているので、薄い濃度から始めて正しい用法と容量を守って使用して下さい。重曹うがいは虫歯予防にも大変効果的です。
自分自身の口臭チェック方法
自分の口の臭いが気になって積極的に話すことが出来なかったり、口元に手を当ててしゃべることがくせになってしまうという人も少なくないのではないでしょうか。また、自分の口臭が臭いと嗅覚が麻痺し、臭いに対して鈍感になる傾向があります。
このように、自分の臭いは自分ではわかりにくいので、自分の息の状態を知り、もっと自分自身に自信を持てるようセルフチェックの方法を知っておくと良いでしょう。
舌の色を見る
舌がピンクや赤できれいなピンク色でははなく、白く苔が乗っていような状態の舌は要注意です。舌の表面の角質に細菌や汚れが溜まった状態です。
このような舌を舌苔(ぜったい)と言います。舌苔は細菌などにより出来るもので、臭いを発しやすいので注意が必要です。体調不良のほか、口呼吸をすることで舌苔が出来やすくなるので、意識して鼻呼吸をしたり唾液を分泌しやすくするために梅干しやレモンを食べるのも良いでしょう。
自分の手を舐めてみる
自分の手に唾液を少しつけ、30秒~1分程度時間時間が経ってからその部分の臭いを嗅ぐと、口臭の臭いがわかります。
臭いがよくわからない場合は、唾液をつけていない方の手の匂いを嗅いでから深呼吸をし、その後に再度唾液をつけた方の手の匂いを嗅いでみるとよく分かるかと思います。
コップに息を入れる
大きめのコップに自分の息を吹き込み、漏れないようにすぐに蓋をします。
鼻で深呼吸をし、暫く経ってからコップの中の臭いを嗅ぎます。すると自分が吐いている息の臭いがするため、自分の息の臭いのチェックをすることが出来ます。
マスクをつける
マスクを鼻まで覆います。それだけでも自分の息が鼻にダイレクトに入り、自分の息の臭いがわかります。しばらくつけて外し、また暫く経ってからつけてみるとより臭いがわかります。
そのとき臭いがする場合は、マスクが臭いのではなく、自分自身の口の臭いが臭いといえます。
口臭チェッカーを使う
ブレスチェッカーとよばれる口臭測定器は誰でも簡単に測定することが可能です。
測定する部分に息を吹きかけて即座に口臭を測定することが出来ます。
1,000円程度で購入でき、営業に出る前やデート前に気付いた時に気軽に測定できます。
また、機械なので判定にムラがなく、正確性が高いとも言えます。ただし、測定する際は外などの風が強い場所などで使用すると正しい結果がでないので気をつけるようにしましょう。
他人の口臭が気になった時のさりげない伝え方
自分自身も言われるのが辛いのと同様に、相手への配慮が大事。
間違っても周りに人がいるときに大きな声で指摘するような事は避けてください。
そういう時は、自分の口臭を嗅いでもらって相手にも自分の口臭を気にする機会を作ってあげれば、一緒に改善していこう、というようなポジティブな感じで改善に進めることが出来るかと思います。
例えば、「最近自分に口臭があるんじゃないかって気になってて。でも実は口臭って自分自身の思い過ごしって事も多いらしく、自分ではわからないから少しだけチェックしてもらえる?」と言いながら自分の口臭チェックをしてもらいましょう。
その時に「口臭は自分ではわかりづらいから良かったらついでに私もチェックしてあげる!」と思い切って言ってみてあげましょう。たとえその時に相手に断られとしても、きっと相手の人も自分の口が臭っていないか多少なりとも気になるはずです。
また、家族であったとしても傷つけるような言い方をすると、ずっとその事を引きずってしまうこともあるので、他人と同様に相手の気持ちを考えながら配慮をして指摘をしてあげて下さい。
まとめ
参考になりましたか?
実は口臭を気にして病院に行っても、実際には他人が気にするほどの臭いがしない場合が半数にも上るそうです。周りの人が他人の口臭について話しているのを聞くことで自分自身の口臭が必要以上に気になるようになってしまったり、一度口臭を指摘されると自分の息が気になってしょうがなくなってしまうなんて事も。
それだけ口臭というのは人の精神状態すら不安定にするぐらいの影響があります。
ただ、前述したとおり気にしすぎ、という事もあるので紹介したチェック方法で本当に自分の息が臭いのかを確認し、自分に合ったケアで口臭を予防すると良いでしょう。
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