『ウルトラ作戦第1号』あらすじ
【パリを本部とする国際科学機構の日本支部に、
科学特捜隊という5人のメンバーがいた。
彼らはあらゆる怪事件に対応し、
宇宙の侵略から地球を守るという重大な任務を持っていた-】
科学特捜隊(通称:科特隊)に所属するハヤタは、
小型ビートルに乗って竜ヶ森の上空を飛行していた。
パトロールのためであった。
すると、見慣れない青い球体が飛んでいるのを発見し、
不審に思ったハヤタはそれを追跡するが、
突然出てきた赤い球体と衝突して、不運なことに命を落としてしまう。
科特隊の基地では、
アキコ隊員がハヤタに連絡を取ろうとするが、まったく応答がない。
心配した隊長のムラマツとイデ・アラシの両隊員は、
ハヤタの安否を確かめるために現場に向かった。
そんななか。
事故に巻き込まれて死んだはずのハヤタは、
超能力によって赤い球体の中に引き込まれていた。
竜ヶ森湖畔のキャンプ地では、
大勢の観光客がその現場を目撃して大騒ぎになった。
ハヤタはM78星雲から来たという謎の巨人と対話する。
その巨人は凶悪な宇宙怪獣のベムラーを墓場に護送する途中だったのだが、
かれに逃げ出されたため、追跡してこの地にやってきたのだという。
そして、ハヤタを死なせてしまったことを詫びると、
ベーターカプセルというアイテムを渡しながら、
「私と一心同体になって地球を守ろう」と言った。
謎の巨人と一心同体となったことで生き返ったハヤタは、
アキコ隊員に連絡して、ベムラーを倒すための潜水艇を用意させる。
ムラマツは潜水艇の要請をした覚えはないと言うが、
アキコがハヤタに頼まれて出動したと答えると、
ベムラーを倒すための作戦を開始するのだった-。
ハヤタ : 黒部進
ムラマツ : 小林昭二
アキコ : 桜井浩子
イデ : 二瓶正也
アラシ : 石井伊吉
登場怪獣 : ベムラー
(敬称略)
感想
今年はウルトラシリーズの本放送開始から、ちょうど50年目になります。
筆者はその昭和41年の生まれなんですが、
物心ついた頃は、この初代ウルトラマンの再放送をよくやっていたんです。
基本的には男の子向けの作品だと思いますが、
正義のヒーローが悪を倒すというシチュエーションが気に入り、
怪獣図鑑やグッズを買うほどはまりました。
実はこの初代ウルトラマン、
ドラマのクランクインが昭和41年の3月といわれています。
これ、筆者の生まれ月なんですよ。
もう、ウルトラマンというか、
ウルトラシリーズに惚れたのは運命なんじゃないかと思いましたね。
娘にも「おかあさんはウルトラマンと同い年なんだ」と言われました。
閑話休題。
このウルトラ作戦第1号は、その後のシリーズの原点とも呼べる作品です。
主人公とウルトラマンが一体となり、
チームのみんなには正体を隠して戦うんです。
絶体絶命のピンチになると変身するんですが、
地球上では3分間しか戦えないのはお約束ですね。
そう、あのカラータイマーです。
劇中では点滅する時のやりとりが、
科特隊のメンバーによって、こんな風に語られていました。
アラシ「あ、あれはなんだ?!」
イデ「危険信号でしょう。赤ランプは全国共通ですからね」
ムラマツ「そんなこと、わかるもんか」
イデ「でも、だいぶ慌ててるようですよ・・・?
ああ、だんだんチカチカが早くなってきた!」
アラシ「エネルギーが切れるみたいですね」
ウルトラマンは地球上ではエネルギーの消耗が早いので、
3分間しか戦えないんですよね。
でも、わずか3分で敵を倒すヒーローとはすごいじゃないですか。
ちなみに彼のネーミングについては、
「ウルトラに強いから」という説がありますが、
この話のラストでは、ハヤタが名づけたことになっています。
イデ「君は本当のハヤタなのかい?」
ハヤタ「本当も嘘もない。
実物はたったひとつだよ。キャップ、ところでベムラーはどうなりました?」
ムラマツ「うむ。宇宙人が追っ払ってくれたよ」
ハヤタ「やっぱり、彼は出てきましたか。
僕もそうじゃないかと思って安心してたんですよ」
アキコ「すると、あなたを助けてくれたのも」
ハヤタ「彼だ」
イデ「ちょ、ちょ、ちょいまち!
彼、彼って親しそうに言うけど、いったい名前はなんていうんだ?」
ハヤタ「名なんかないよ」
イデ「よせやい。名無しの権兵衛なんてあるもんか」
ハヤタ「うーん、そうだな・・・じゃあ、ウルトラマンなんてのはどうだ?」
アキコ「ウルトラマン?」
ハヤタ「そう、ウルトラマン。どうだ?」
イデ「そ、そりゃあ・・・ウルトラにいいでしょう」
アキコ「でも、ウルトラマン、どっか行っちゃったんじゃないの?」
ハヤタ「どこも行かないさ。
彼は自分の宇宙船が爆発して、自分の星には帰れなくなったんだから」
ムラマツ「うん、君はまったく悪運の強い男だよ」
ハヤタ「ぼくは不死身ですよ、キャップ」
久々に視聴しましたが、本当に良くできた物語です。
昭和の時代も感じることができるので、懐かしいですね。
次回は誰もが知ってる「あの宇宙人」が登場しますので、
楽しみに待っていてください。