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なぜモラハラに気づかないのか

 [ モラハラ・自己愛

周囲の問題


●モラハラが見えにくいのは特定の個人に対する巧妙な心理的暴力だからです。
自己愛者は対外的には人から好かれようと良い人を演じています。上司や先輩には気を遣い、後輩には兄貴・姉貴分として面倒を見、初対面の人や異性には親切で愛想良くふるまいます。悪魔の顔を見せるのは生贄として選ばれた一人だけ。だからこそ、周りは「被害者の方に問題がある」と考えてしまいます。
(また、そう思われるような性格の人を標的にします。)

●モラハラはDVと違って証拠が残りません。
言葉や態度での否定が長期間チクチクと繰り返されることで、少しずつ精神をむしばまれ自尊心が破壊されていくのですが、その言葉がどんなイントネーションで言われたのか、その裏にはどんなほのめかしがあるのか第三者には伝わりません。一つ一つの言葉や態度はとるに足りないものなので人に訴えても「気にしすぎ」「どこにでもあること」と一蹴されてしまいます。たとえ加害者が相手を精神的に破壊するのに成功したとしても、周りの人々は二人の性格が合わなかっただけとしか考えません。

●攻撃が激しくなると本当に言われたとおりになってしまいます。
被害者は「ダメ人間」のレッテルを貼られ、ことあるごとに非難され、その存在さえも否定されるような扱いを受け続けます。攻撃に押しつぶされて、被害者がとげとげしくなったり、仕事もできないほど落ちこんだりすれば、モラハラは正当化されることになります。「アイツは怒りっぽくて性格が悪い」「アイツは本当に使えない」加害者は被害者の立場をアピールし、被害者の立場を更に悪くしていきます。

●周囲の人も加害者の対人操作によって共犯者にさせられています。
「こんなにしてやったのに感謝もせず恩知らずだ」「自分はこんなに頑張っているのにあいつはサボっている」など陰でそれとなく相手を悪者に仕立てあげ、傷つけられても仕方のない人間であるかのように誘導したり、ミスや至らないところばかりを披露し被害者が軽んじられるような雰囲気を作り出します。一緒になって傷つけてしまった以上、加害者を責めるのが難しくなります。
(周囲の人が虐めるように仕向けた上で自分は心配したり正義の味方を演じることもあります。)

●無視や暴言は何らかの形で正当化されています。
あいつのためを思って言ってやっている、冗談のつもりだった、本当のことを言っただけ、熱心さからつい言いすぎてしまった、そんな風に思われるとは思わなかった、あいつが××だから仕方がない、自分にそうさせた相手が悪い…自信満々でそうするだけの正当な理由があった、自分の方こそ相手に迷惑をかけられている被害者だと力説します。弁舌に長けていますので、第三者ならほとんどの人が丸め込まれてしまいます。

●誰でも自分の周りにいる人はみんないい人であってほしいと思います。
自分には普通に接している相手を「危険な人格障害者」だと認識するのは難しい。なぜ被害者にだけ厳しいのか違和感を感じることがあったとしても、「人を傷つけて心を癒している人格障害者」という不都合な現実よりも、「愛情があり相手をよくしたいと思っての叱責」という都合のいいウソを信じたいのです。周囲の人に限らず、加害者、被害者全員が加害者の悪意から目を背け、好意的に解釈し、自分を納得させてしまいます。

●外面は良いのでパフォーマンスのうまさは抜群です。
外では「妻のおかげで今の自分がある」「良い部下を持った」など相手を認めているような態度をとったり(それなのに向こうは自分を良く思っていないようだ、など被害者ぶることもある)、プレゼントを贈ったり行動次元の世話はすることもあるので、周囲の人には良い人だね、などと言われてしまいます。しかし肯定は人の目を意識したパフォーマンスであり、二人でいる時は無視をしたり威圧したり、否定的な言葉しか言いません。

●狡猾なタイプだと表面上は仲良く装っています。
自己愛性障害にもタイプがあり、1.誰に対しても尊大な態度→2.虐める対象を一人に絞る。みんなの前で罵倒しさらし者にする→3.人の目が届かない場所でネチネチ説教する→4.表面的には仲良く振る舞いつつ皮肉を言ったり、周囲の人を操作して傷つける。などがあります。1は被害者仲間がおり、2のパワハラタイプは周囲の同情も得られやすい一方、3の密室型、潜伏陰湿型のモラハラタイプは目撃者がおらず、4のフレネミータイプだと被害者本人もモラハラだと気づかない場合があります。
同じ加害者でも人目を気にして1→4と狡猾さを増していくこともあります。

●部外者は「言い返せばいいのに」と言ってしまいます。
それは演じている外向けの顔しか知らない人の意見です。被害者は格下の奴隷として位置づけられており、「ただ加害者に従うことだけ」を求められています。言い返したところで反省することなどあり得ないし、場合によっては長期に渡る無視や嫌がらせなど罰を受けるだけ。せめて被害を最小限にしようと努力した果ての結論が「ただ一方的に打たれ続けながら嵐が去るのを待つ」ことなのです。
(言い返せばいいのに=言わないあなたが悪い、は第三者の攻撃となり更なる孤立無援感に陥れてしまいます。)
二次被害(セカンド・アビューズ)・第三の攻撃

●本当に愛情があるように見える
支配欲からモラハラをしている場合は根底にはゆがんだ愛情があります。それは「自己主張したり、嫌なことを言われれば言い返してくる対等な人間」ではなく、「傷つけられても文句も言わず言いなりになることしかできない支配された奴隷」しか愛せないゆがんだ愛情です。支配するために、孤立させたり自信を失わせたり、自分がいなければやっていけない状況に陥れようとしているのです。「愛情がある」は何の免罪符にもなりません。


加害者側の問題


●加害者は罪悪感を感じない障害です。
相手をダメにするために自尊心を傷つけ続けているのに、認知をゆがませ、どうしようもないダメな奴を見捨てず指導してあげる自分は、優しく正しく思いやりに満ちた存在である、と本気で思っています。本気で正しいと思っているので罪悪感を感じることもないし反省することもありません。


被害者側の問題


●巧妙なマインドコントロールによる従属関係
モラハラの加害者から言葉・態度を通して何度も何度も繰り返し、『自分はダメな人間(価値のない人間)である・自分は相手がいなければ生きていけない弱い人間である・自分は相手に返しても返しきれない恩がある(相手のおかげで自分はなんとか生きていられた)・自分は社会では通用しない無能な存在である・経済的にも社会的にも一人前として扱われないダメな奴である・粗末な冷たい扱いを受けてもしょうがない価値のない人間である・自分を見捨てずに付き合ってくれている相手に感謝するしかない』といった自己否定につながるメッセージを刷り込まれた被害者の多くは、ぎりぎりの心身状態に追い込まれるまでモラハラの存在に気づくことができない。

モラルハラスメントはなぜ周囲に気づかれないのか?2:モラハラの加害者と被害者の心理

●トラウマティックボンディング(外傷的きずな)
多くの場合、被害者自身がモラハラであることを認めません。相手が自分から離れていかないよう加害者は絶妙なタイミングで優しさや愛情を与えます(飴と鞭)。不安や緊張を強いられている中、優しくされると(不安を与えてるのも加害者なのですが)そのほんの少しの温かさにしがみついてしまいます。
また、長期間一緒に時間を過ごした相手や、自分にとって重要だった人が、支配するために自分を傷つけているくだらない人間だと認めるのはモラハラを認めるよりもツライ現実です。そのためどこかでおかしいと思いながらも現実逃避し、モラハラ環境に身を置き続けることを選択してしまいます。
トラウマティック・ボンディング

●本当に愛情から言ってくれていると思い込んでいることもあります。
被害者は人を疑わない素直な性格の人が多く、「お前のためを思って言ってやっている」とか「お前は叱られても仕方がないダメな人間である」という正当化を信じてしまいます。そして、価値がない、ダメな人間である、という相手の言葉を取り込み、本当に自分をダメな人間に作り上げていきます。

●自尊心や存在価値を傷つけられることが繰り返しおこなわれると感情が麻痺したり意欲や自由意志を失った操り人形のようになっていきます。逃げることもやり返すこともできないまま、明日も明後日も加害者とともに仕事や生活を続けていくには、そうするよりほかに方法がないからです。


2011/02/25 | Comment (8) | Trackback (0) | Edit |
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「なぜモラハラに気づかないのか」へのコメント


モラハラと自己愛は別もの
自己愛=病気=治療法なし
モラハラ=支配欲に溺れた性根のくさった人=反撃効果大=自分も同じ目に合えば
理解できる普通の人間

その辺がグレーな話になってると思います。
さち |  [ 編集 ] No.978

Re:モラハラと自己愛は別もの
自己愛=性格なので医者も治療法がないとさじを投げてますね、
モラハラは精神的DVのことなので、加害者が必ずしも自己愛とは限りません。
が、単なる言葉の暴力だけがモラハラではなく、嘘をついてまで悪評を流すとか
失敗するように仕向けて失敗したことを責めるとか、
その手の定型的な行動をする人は普通じゃない人格的に問題のあると
考えていいと思います。


管理人 |  [ 編集 ] No.979

当たり前のことなのか、モラハラなのかわかりません。
彼は男友達と飲みに行く事を許しません。浮気の心配をしているのと、逆にされたら嫌でしょ?と勝手に決めつけて行かせてくれません。同級生の集まりの飲み会にどうしても行きたくてお願いしましたが断られました。
後日、彼に黙って飲み会に行ったら激怒され、飲み会の開催された近くにある実家にもそれ以来行かせてくれなくなりました。
友達と飲みに行きたいし、実家にも行きたい。
けれどその話をする時点で不機嫌になるので言えなくなりました。
これはモラハラでしょうか?
マロン |  No.1011

Re:当たり前のことなのか、モラハラなのかわかりません。
そういったことが積み重なって相手の顔色をうかがって言いたいことを
言えなかったり自分の好きなことを制限されてしまうようであれば
支配された状態と言えると思います。モラハラの項目も見て下さい。
恋人同士で逃げられる可能性がある間はまだ気遣いがあるかもしれませんが
結婚すると更に支配が強まる可能性があります。
管理人 |  [ 編集 ] No.1012

ここにたどり着きました
10年前ぐらいから姉妹との関係が変わって、ここに書いてあるような感じになりました。私の車を少しずつ傷つけ、夜中に重低音を小さな音で流し続け、音を立ててドアを閉め、証拠の残らない少しの嫌がらせの罪重ねです。不眠がひどくなりました。しかし、これだと親は兄妹仲が悪いんだ、私の被害妄想だ、ぐらいしか思われません。
最近は姉妹が家を出て行ったのですが、月に2回ほど帰ってきます。親はホテルに泊まりに行きなさいって言います。姉妹がいるときに恋人を連れて行こうとすると[こちらが先約でも]親は姉妹が気分良く過ごせないのでダメと言います。事前に親から聞くのですが、急に明日明後日来る場合や、突然キャンセルします。その度にホテルの予約や恋人との調整で疲弊してます。安いホテルは土日は予約が取れません。家いると夜中に壁ドンしてきます。それとSNSに私の誹謗中傷が書いてあります。資格を勉強してるけど取れなかったくせに。xx才の悪趣味。それを読んで反応するとすごい喜んで、周りには被害者ヅラします。名前が書いてないので訴訟や告発も無理だそうです。
まずはSNSを見るのをやめることからですね。友達には言われていました。親は姉妹に怯えている様子で、そこそこわかっているはずですが見て見ぬふりをします。いまできるのはそれぐらいでしょうか?
チョコ |  [ 編集 ] No.1071


すごく上面がいい彼の話です。彼は話がうまくおもしろく、顔もいいので印象がよく魅力的です。ですが始めから発言に違和感があり、親しくなってからさらに増しました。毎日のように暴言はあったのですが、数ヶ月前、反論する間も与えず突然怒鳴られて、謝っても許してくれず、その日は逃げたのですが次の日にも掘り返され怒鳴られました。しかし次の日は優しくしてきて、そのあとすぐ冷たくされたりと、どちらが彼なのか、わたしの心が彼との距離感をうまくとれなくてもう無理だと思い少し離れてみて、彼を見ていると本当はいい人なんじゃないかと思ってしまいました。久々に話すとやはりとても魅力があり、懐かしい気持ちになりました。しかし彼は少し距離が縮まるとまた前のように理不尽に怒鳴ります。わたしのなかに、でも…など反論したい気持ちはあっても、その態度、声の大きさが、怖くて反論などできません。怖いのです。でも、あまり親しくない人にはよく思われたいと必死で周りも彼の、特定の人への理不尽さには気づきません。くやしいです。
 |  No.1200


自己愛性人格障害の女に中学、高校と付きまとわれ初めは私の学力、容姿、家柄全てが羨ましかったらしく金魚の糞みたいに付いてきてたくせに、だんだん調子に乗って来て沢山の人前でわざと嫌がる事を大声で言って周囲を氷付かせたり、私のテスト結果を毎回チェックして来て1点でも私が上なら僻み、妬みを言って勉強してずるいずるい!!!!など本当に私は毎日毎日嫌がらせをされて高校生でその自己愛性人格障害の女に自殺未遂をさせられました。口を開けばたいしたことない自慢話か、私への嫌みや他人の悪口。その女を見ていると自己愛は父親常時不在、バカな母親の溺愛で出来上がる気がします。この女のせいで人生狂わされました。
大人になって会う機会がありましたが、更にパワーアップしていて驚きました。
ムカつくのはターゲットにとっては悪魔なのに、お銚子者で恐ろしく要領が良いので、良い人に見られている事です。本当に消えて欲しい竹内由美
自己愛性人格障害憎いさん |  No.1233


自己愛性人格障害者が家族にいて毎日のようにおぞましい気分を味わっています。
このサイトに書かれていることは全て行います。
本人はそのことに対し罪悪感を一切持ちませんし、
この性格、この行為が私の個性なんだと開き直ります。
生きている限り縁が続き害を及ぼされ続けるのかと思うとぞっとします。
人格障害者が生きている限りはずっと。
なぜ周りは気づかないのか |  No.1254

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