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 コンピューターグラフィックス(CG)で裸の女児をリアルに描いて販売したとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造など)の罪に問われた岐阜市のグラフィックデザイナー高橋証被告(55)に対し、東京地裁(三上孝浩裁判長)は15日、懲役1年執行猶予3年、罰金30万円(求刑・懲役2年、罰金100万円)の判決を言い渡した。

 被告の起訴内容は、裸の女児の写真データを素材とし、パソコンで児童ポルノ34点を作製して販売した、というもの。逮捕した警視庁によると、CGを児童ポルノとして摘発した初めての事例だった。

 検察側は「実在する女児の写真を元に極めて似せて描いており、写真の複製に準じる」と指摘。「CG技術を悪用した犯行だ」と主張した。一方、弁護側は、被告が元の写真にはない体の部分を描いたり、構図やポーズも変えたりしていることから、「実在の児童を描いたものではなく、芸術作品だ」として無罪を主張していた。