2016.03.14 12:00
2月26日、虎ノ門ヒルズで行われた「SENSORS IGNITION 2016」にて行われたセッション「人工知能が生み出す未来」に落合陽一、ドミニク・チェン、冲方丁、松尾豊ら人工知能にまつわるトップランナーたちが登壇。メディアアート、起業家、作家、研究者というそれぞれの立場から人工知能(AI)論を語り尽くした。
日本の人工知能研究を牽引する東京大学大学院准教授・松尾豊氏、アニメ「攻殻機動隊ARISE」シリーズの脚本を担当する作家の冲方丁氏、偏愛コミュニティ"シンクル"を開発・運営し、人工知能にも造詣が深いドミニク・チェン氏、そして自然と計算機がミックスされ分断不可能になった世界観【デジタルネイチャー】の研究を行う落合陽一氏が登壇。モデレーターは博報堂DYメディアパートナーズ・森永真弓氏が務めた。
【写真、左より】モデレーター・森永真弓氏、松尾豊氏、冲方丁氏、ドミニク・チェン氏、落合陽一氏
トークの冒頭で松尾氏が紹介したのが、Boston Dynamicsが先月公開したヒューマノイドロボット「Atlas」の最新動画だ。米・国防高等研究計画局(DARPA)が昨年開催した「ロボティクス・チャレンジ」の様子をみて、1〜2年後には二足歩行が可能になると予測していたという松尾氏。事実、Atlasは自律的に歩行し、目的遂行が行えるレベルに達している。
イベントの冒頭で、『火の鳥(未来編)』『銃夢』『攻殻機動隊』『アップルシード』『トランセンデンス』『her』といったテクノロジーにまつわる作品をどれだけ知っているかオーディエンスに問いかけた森永氏。それぞれの作品で数多くの手が挙がった。
松尾豊氏(東京大学 特任准教授・GCI寄付講座共同代表)
冲方丁氏(小説家、脚本家)
ドミニク・チェン氏(情報学研究者・IT起業家)
落合陽一氏(メディアアーティスト・筑波大学助教)
森永真弓氏(博報堂DYメディアパートナーズ)
後編「魔法との付き合い方」では、落合陽一氏が提唱する「魔法の世紀」が人工知能の文脈から議論される。そして、人工知能を語る上で外せない「人間性とは何か?」という問いの核心に迫っていきながら、生命・知性・幸福といったキーワードが浮かび上がった。
SENSORS Senior Editor
1990年生まれ。『SENSORS』や『WIRED.jp』などで編集者/ライター。これまで『週刊プレイボーイ』『GQ JAPAN』WEBなどで執筆。東京大学大学院学際情報学府にてメディア論を研究。最近は「人工知能」にアンテナを張っています。将来の夢は馬主になることです。
Twitter:@_ryh