FRB職員は共和党に不満、寄付金は民主党集中-トランプ氏にはゼロ
2016/03/15 06:02 JST
(ブルームバーグ):ドナルド・トランプ氏をはじめ、2016年米大統領選で共和党からの正式出馬を目指す主要候補者全員が米連邦準備制度理事会(FRB)への不満を表明しているが、選挙キャンペーンへの寄付金の記録を見るとその気持ちは一方的なものではないことが分かる。
米連邦選挙委員会(FEC)のデータによると、連邦準備制度職員によるトランプ氏への寄付金はこれまでのところゼロ。トランプ氏は昨年10月、イエレンFRB議長について、オバマ大統領を助けるために低金利を維持していると批判していた。テッド・クルーズ上院議員は2000ドル(約22万7500円)、マルコ・ルビオ上院議員は750ドルの寄付を受けている。一方で民主党の候補指名争いでトップを走るヒラリー・クリントン前国務長官への寄付金は1万8239ドルだ。
過去12年間の記録によれば、連邦準備制度職員からの寄付金は43万5000ドルを超えており、かなり前から民主党に大きく偏っているが、今回16年の選挙キャンペーンではその傾向が一層鮮明になっている。今選挙キャンペーンでのこれまでの寄付金は12年の大統領選と比べて少なく、共和党で見ると2万3151ドルから6500ドルに減っている。
04年の大統領選以降、連邦準備制度の機関を雇用主とする個人が候補者や政党、政治活動委員会に対して行った合法な寄付は合計で43万6555ドル。うち79%に相当する34万3916ドルは民主党に支払われた。
12年の大統領選以降は両党の差が拡大してきている。今回16年の大統領選では、連邦準備制度職員による寄付金は5万4235ドルで、うち88%が民主党候補者に向けられた。
FRBの報道担当デービッド・スキッドモア氏はコメントを控えた。
原題:Trump Gets Zero as Fed Employees Bestow More Money on Democrats(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先: Washington D.C. Christopher Condon ccondon4@bloomberg.net
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更新日時: 2016/03/15 06:02 JST