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科学な本のご紹介:  翻訳がつくる日本語 ヒロインは「女ことば」を話し続ける

科学に佇む書斎
【2013/09/06】



科学の本『翻訳がつくる日本語 ヒロインは「女ことば」を話し続ける』

科学の本現代の日本女性が、ハーマイオニーのように「わね」「の」「わ」をともなった女ことばをめったに使わないことは、多くの実証研究によっても明らかにされている。

科学の本敬語の用法が、敬意よりも「あなたを遠ざけたい」というニュアンスを伝えかねなくなってしまった。そこで編み出されたのが、「です・ます」の敬体を、「そうっスか」のように「ス」と縮める方法である。

科学の本言葉づかいとアイデンティティが結びつくことによって、人々は異なる集団に区別される。
 「標準語」と「方言」の区別は、「標準語」と〈教育ある東京人〉、「方言」と〈教育のない非東京人〉を結びつけることで、あたかも〈教育ある東京人〉と〈教育のない非東京人〉が明確に区別できるかのような幻想を作り出す。

科学の本翻訳は、黒人の登場人物に疑似東北弁を話させることで、標準語の優位を人種によって正当化してきた。翻訳は、国外の人種や階級の優劣を利用して、日本語の差別関係をグローバルに補強する役割を担っている。

科学の本作家たちは、西洋娘の会話を女子学生の「てよだわ言葉」に翻訳することで、日本人の理解を超えた西洋近代を象徴する「ハイカラ娘」を創作したと言える。

科学の本隠された悪意の表現に女ことばを用いる傾向は、現代の漫画にも継承されている。

科学の本女性が乱暴なことばを使うと、言っている内容以前に「女らしくない、下品だ」とみなされる風潮がある。だから、女性の多くは、電車の中で痴漢に遭っても、「やめてください」と頼むしかないのだ。
 本当は、「さわんじゃねーよ!何やってんだよ!」とでも怒鳴りたいのだが、どんなに正当な抗議でも、女性が乱暴なことばを使うと、一挙に車内の同情を失う恐れがあることを知っているからである。






 


『翻訳がつくる日本語 ヒロインは「女ことば」を話し続ける』
 中村桃子
 白澤社
 


なだぎ武のディラン・マッケイの口調が独特だと感じるのはなぜ?
日本語の「女ことば」は死語になりつつあるってほんと?

「言語資源」をめぐる微妙な社会状況とブリコラージュに、ズバズバ切り込んで観察と分析を列挙。ありがたい著作だけれど、現実世界の言語資源(とそれを共有支持する我々の心性)はそう簡単には左右できないわけで、我々の日本語生活世界はどうにもこうにももどかしい。

中村先生の著作いろいろ
 →『ミニ特集:『ことばとジェンダー』の中村桃子』



「創作作品の中の役割語」を超えるような乱用、例えば、女性研究者が自分の研究について一冊書いた自伝的著作を、まるまる「通販に出てくる白人女性」のような口調にしてしまっている科学系の翻訳本があったりするわけで、この場合はもう、苦痛にすぎる。

 
 →『ミニ特集:言語研究をめぐる本』
 →『ミニ特集:言語研究をめぐる本 2』
 


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