2016-02-26 お金がないのが悪いんや
「それでは無理だよね」
「お母さん、私たち恵まれているんだね」
この間、娘が気が付いたんだそうだ。
そのきっかけになったのが、高校から入学してきたクラスメイトから聞いた話だそうだ。
娘は、私立の中高一貫校に通っているんだが、高校の時点で何十人かの子が入学してくる。高入生と呼ばれるその子らが言うんだと、
「静かだねぇ〜」
なにがというと、授業中の生徒がおしゃべりもせずに、授業に集中しているので、静かなんだそうだ。
「え、授業中はこんなもんでしょ?」
と娘が聞くと、彼女らが通っていた中学校は全然違うと教えてくれた。
授業中だろうが、先生が話をしていようが、おしゃべりをする奴はいつまでも止めずに、話を聞かない。時にはおしゃべりの方が勝って、授業が全然聞こえなくなる。
先生が指示したことに、いちいちケチがつくので、授業が進まない。例えば、「宿題を出します」というと、「えーーー」や「げぇ」という声が上がる。
それが当たり前だと思っていたそうだ。
「だからさ、高入生の子がね、『この学校へ来たころ、先生が「明日までにこの課題を終わらせておいてください」って言った瞬間に、「げぇ」って言ってしまって、周りがギョッとしているのがわかったw』って言っていたね」
「っていうか、そんなに荒れているって、よっぽどのひどい学校なんだろうね」
「いや、高入生に聞くと、だいたい公立の中学はそうみたいなんだよね。どんだけ、うるさいんだろう。授業できないって思うんだけどね。勉強をがんばろうとか、それでは無理だよね。どうやって勉強へのモチベーションを上げているんだろう」
そんなに荒れているのは、横浜の16号線沿いか、町田や八王子の辺りかと思ったら、大田区や世田谷区、川崎の郊外だとか。つまり、土地柄みたいなものではなく、どこでもそういう状態になりうるってことなんだろう。
「それと私がとても驚いたのは、お金がなくて、やりたいことを諦める子がたくさんいるってことだよ。例えば、バレエをやりたいと思っても、無理。サッカーとかスポーツもダメ。塾に行きたくてもダメ。そういうのが普通なんだってさ、お金がないから。給食がいちばんのごちそうとか、遠足や修学旅行には行かないとか。そんな子はたくさんいるんだって。でも、この辺の中学はそうでもないらしいんだよね〜。だから、品川どんだけ恵まれてるんだよって話かもね。ほどほどの人が多いからってことなのかな。それで、私は、知らなかったし、知らないってのはどんだけ運がよかったんだろうってことだね」
一方で、他の私立中学に通っている子たちからは、こんな話を聞くんだって。
「○○ちゃんが通っている中学は、全員海外へ研修旅行するようなところでしょう。お金があまっている人が集まっているみたいで、お金の使い方が普通じゃないみたい。例えば、カラオケに行くなら、なるべく安くしようと思うし、飲み物込みで1000円ぐらいだったらいいなぁとか思うでしょう。でも、あの中学の子たちは遊びに行くときは、『3000円使う』って決めておいて、それだけ1日で使っちゃうんだって。それで、その3000円を使えない子は、遊びに誘われなくなるんだって。『あの子、お金ないから』って言われて。それは怖いなと思ったよ。お金使えないと、友だちができないんだもん」
格差が広がっているんだろうね。
追記
貧困とか、格差とか、単に見えていないってことなんだろうなぁ。
この話を聞いて、そんなこと言うのはなんだが、格差は固定されていくというのを目の当たりにした感じがあったな。教育を受けられるかどうか、チャンスを与えられるかどうか、ってところが危なくなると、それは加速度的に進みそうだけれど。
もうひとつは、決して、成功するためのルートがふさがれているわけではない。だから、「努力すれば実るはず、がんばれ」と
はげますのは間違ってはいないが、そこまでやらねばいけないのか、ってレベルの努力を強いられて乗り越えられるかと思うな。
勉強をしたい子は、できる環境。
ってのすら整っていないってのは、どうなんだろう。そんなに彼らを勉強嫌いにしてしまったのは、なんなんだろうね。