2015年テレビで一番笑いを取った芸能人
ベスト39位から1位
順位 合計笑い 名前 出演本数 1番組平均笑い
39位 1525笑 吉村崇(平成ノブシコブシ) 316番組 (平均4.8笑/番組)
38位 1541笑 日村勇紀(バナナマン) 307番組 (平均5笑/番組)
37位 1569笑 劇団ひとり 233番組 (平均6.7笑/番組)
36位 1591笑 大久保佳代子(オアシズ) 377番組 (平均4.2笑/番組)
35位 1673笑 浜田雅功(ダウンタウン) 235番組 (平均7.1笑/番組)
34位 1694笑 今田耕司 208番組 (平均8.1笑/番組)
33位 1697笑 渡部建(アンジャッシュ) 342番組 (平均4.9笑/番組)
32位 1709笑 宮迫博之(雨上がり決死隊) 236番組 (平均7.2笑/番組)
31位 1722笑 久本雅美 216番組 (平均7.9笑/番組)
30位 1797笑 博多大吉(博多華丸・大吉) 407番組 (平均4.4笑/番組)
29位 1809笑 バカリズム 248番組 (平均7.2笑/番組)
28位 1838笑 高橋茂雄(サバンナ) 355番組 (平均5.1笑/番組)
27位 1936笑 土田晃之 319番組 (平均6笑/番組)
26位 1938笑 小堺一機 272番組 (平均7.1笑/番組)
25位 2029笑 吉田敬(ブラックマヨネーズ) 211番組 (平均9.6笑/番組)
24位 2075笑 山崎弘也(アンタッチャブル) 204番組 (平均10.1笑/番組)
23位 2077笑 若林正恭(オードリー) 362番組 (平均5.7笑/番組)
22位 2106笑 国分太一(TOKIO) 651番組 (平均3.2笑/番組)
21位 2125笑 小杉竜一(ブラックマヨネーズ) 225番組 (平均9.4笑/番組)
20位 2151笑 澤部佑(ハライチ) 428番組 (平均5笑/番組)
19位 2243笑 小藪千豊 340番組 (平均6.6笑/番組)
18位 2299笑 坂上忍 450番組 (平均5.1笑/番組)
17位 2343笑 ヒロミ 252番組 (平均9.3笑/番組)
16位 2365笑 岡村隆史(ナインティナイン) 186番組 (平均12.7笑/番組)
15位 2376笑 千原ジュニア 305番組 (平均7.7笑/番組)
14位 2527笑 有田哲平(くりぃむしちゅー) 292番組 (平均8.6笑/番組)
13位 2685笑 山里亮太(南海キャンディーズ) 344番組 (平均7.8笑/番組)
12位 2706笑 加藤浩次 453番組 (平均5.9笑/番組)
11位 2899笑 後藤輝基(フットボールアワー) 420番組 (平均6.9笑/番組)
10位 3006笑 笑福亭鶴瓶 198番組 (平均15.1笑/番組)
9位 3214笑 大竹一樹(さまぁ~ず) 278番組 (平均11.5笑/番組)
8位 3404笑 三村マサカズ(さまぁ~ず) 294番組 (平均11.5笑/番組)
7位 3640笑 中居正広(SMAP) 311番組 (平均11.7笑/番組)
6位 3650笑 松本人志(ダウンタウン) 236番組 (平均15.4笑/番組)
5位 3887笑 設楽統(バナナマン) 550番組 (平均7笑/番組)
4位 4506笑 マツコデラックス 302番組 (平均14.9笑/番組)
3位 4835笑 明石家さんま 158番組 (平均30.6笑/番組)
2位 4859笑 上田晋也(くりぃむしちゅー) 374番組 (平均12.9笑/番組)
1位 5915笑 有吉弘行 453番組 (平均13笑/番組)
スキマ ランキングの結果は予想通りでしたか?
高田脩(以下、高田) やっぱり明石家さんまさん(3位)が1位だと思ってたんで、有吉弘行さん(1位)や上田晋也さん(2位)が上に来てびっくりしましたね。有吉さんは数多くの番組に出て、常に笑いを取って1位になった。あと、設楽統さん(5位)がここまで上位に来てるってすばらしいなと。
スキマ 設楽さんの場合、帯番組で出演本数は多いですけど、笑いを取りにくい朝の情報番組ですからね。
高田 後藤輝基さん(11位)も、19時台のVTRが多い情報系の番組で、わずかなスタジオのシーンで、笑いをたくさん取っていて、すごいなって思いました。
芸人たちが恐れ慄く明石家さんま
スキマ 総合のランキングでは3位になりましたけど、一つの番組単位で笑いを一番取ったのはさんまさんなんですよね?
高田 圧倒的にさんまさんですね。上位にランクインした人でも1番組で取った笑いは10~15回くらいなんですけど、さんまさんだけが飛び抜けて30回を超えているんです。
スキマ 倍以上! ずば抜けてますね。
高田 調査する芸人たちが恐れ慄くっていう。2時間番組とかだと嫌になる。笑いを取った部分をメモするのに倍以上かかるじゃないですか。もう、さんまさんの番組は嫌だって(笑)。「うわー、『(踊る!)さんま御殿!!』3時間特番だ!(悲鳴)」みたいな。
スキマ アッハハハ。まさに「お笑い怪獣」! 笑いっていう評価って、平等で清々しいですよね。
高田 芸人さん以外の人が入っているランキングがおもしろかったですね。「テレビタレントの一番」を決めようってことだったんで。
スキマ 芸人、アイドル、グラビアタレント、俳優……、様々な業種の人たちが「笑いを取った回数」という一点だけで平等に評価されるランキングってまさに「テレビバラエティ」そのものですよね。
高田 今までなかったものだと思いますね。芸人さんではないSMAPの中居さん(7位)がベスト10に入りましたし。
ただ、単純に笑いをとる力というか「ひとつのテレビ番組の中でスゴい」ってなるとさんまさんになるのかもしれないですね。
スキマ 「スベったランキング」でDAIGOが8位に入っています。スベらなくてもいい人なのに芸人よりも上にくるっていう(笑)。それだけ彼がチャレンジしてるってことですよね。
高田 「スベったランキング」1位になった春日(俊彰)さんも“表彰”のときに言ってたんですけど、「ホントにスベった人はオンエアされないからね」と。スベったあとの返しが良かったり、スベった感じも笑いになる人じゃないと、結局編集でカットされて放送されないですからね。
スキマ まさにそうですよね! それこそ「スベリ芸」になってないといけないですからね。
高田 番組では、春日さんのその発言は「スベったランキング」という企画の主旨がブレちゃうんで、編集で切らせてもらいましたけどね(笑)。
テレビを見続けたことが武器になる
スキマ 調査した芸人さんが発表する、それぞれの人の笑いの取り方のパターンも、見続けてきたからこその説得力があっておもしろかったです。
高田 同じ芸人さんの同じパターンの笑いでも、ずっと追っていくと、進化してたりして、それはそれで別の楽しみ方できるんですよね。
時間が足りなくて放送はできなかったものでいえば、鈴木奈々さんは、「パンツを見せて笑いを取る」っていう笑いの取り方が昨年多かった、とか(笑)。あとマネージャーが外国の方でそのエピソードトークの両輪だったんですけど、下半期になるとその二つをあまり使わなくなったんです。
スキマ おもしろいですねえ。企画的には、ボケ殺し的な側面もありますけど(笑)。
高田 そうですね。本人は恥ずかしいとは思いますね。でも「褒めながら笑いを取る」っていう
あまり見ない笑いかなとも思います。
スキマ 番組ごとにどれくらい笑いを取ったかの比較も興味深かったです。普段たくさん笑いを取る人が別の番組ではほとんど笑いを取っていなかったり。
高田 各番組への力の入れ方具合も、人によって配分が違うんですよね。。笑いの取り方の違いで、ある人が“本腰”を入れているのは意外なあの番組だとかを、調査した芸人さんは分かるみたいで。司会の岡村(隆史)さんも勉強になるって言ってましたね。
スキマ それは怖い(笑)。番組に入りきれなかった情報は膨大にあるんですか?
高田 「100」の情報量があるとしたら、そのうちオンエアにいかしたのはせいぜい「5」くらいですね(苦笑)。
スキマ たった5%ですか! そういうこぼれてしまった部分を番組では無理でもWEBとかの記事でも読みたいです!
高田 ぜひやりたいです。
スキマ (編集部に目を向けつつ)やりましょう!
結果を発表する若手芸人さんたちも、第一線で活躍する芸能人の人たちを前にして、ぜんぜん萎縮していなかったのが印象的でした。
高田 オーディションとかでも話したんですけど、普通にフラットに番組に出演したら、いま最前線で出てるタレントさんたちには絶対に勝てない。だけど、1年間テレビを見続けたら、それは大きな武器になる。「まだ芸人としてはレベルは低いかもしれないけど、しっかり装備強くしたら最前線の芸人ともきちんと戦えるぞ」って話をした記憶はありますね。
スキマ まさに番組いタイトルどおり「時間がある」ってことが武器になっていました。
高田 この舞台だけは僕たちのほうが強いっていう自信が半分と、あれだけ時間をかけてやってきたんだからここで結果出さなきゃ意味ないぞっていう思いで突っ込んでいったんだと思うんです。
スキマ 目がギラギラしてましたもんね(笑)。
高田 だから、行き過ぎてスベっちゃったりする場面もありましたね(苦笑)。もうオチてるのに、ぜひ聞いてくれって思いが強すぎて、もう1ネタ喋っちゃったみたいな。でも気持ちは分かるなって。
スキマ 早出さんが、渡部(建)さんの「恋愛・スポーツ・飯。俺はこの3本柱で天下を取る」っていうプライベートでの発言を発表したりしたのは抜群でした。
高田 早出さんが“渡部軍団”の一員なんですよね。この番組ももちろん一年間、時間をかけてやったんですけど、早出さんは渡部さんの下で下積みを何年もやって、TVウォッチャーとしての時間と芸人としての時間が合わさった瞬間だったので、僕としても見ていて震えましたね。
スキマ あのシーンはホント最高でした。渡部さんのリアクションも良くて。
高田 渡部さんは仕切って良し、イジられて良しで。
グルメで笑いを取れるっていうのも素晴らしいですよね。
スキマ 普段テレビってフワッと消費してしまいがちですけど、このランキングと番組で具体的なデータとして提示されたことで、テレビの輪郭のようなものが見えた気がしました。
高田 来年以降も続けていきたいですね。データを積み重ねて行けば、年々育って行くと思うんです。その変遷で色々なものが見えてくるはずです。今年もやることができれば、昨年との比較は絶対にやりたいと思っているので、なんとかやり続けていきたいです。
スキマ それはめちゃくちゃおもしろいですよね! 笑いの取り方やトレンドも年々変わっていくでしょうし。
高田 TVウォッチャーになる芸人さんは大変だと思いますけどね(笑)。
勉強になると思いますので、応募お待ちしてます。芸人さん以外の方もお待ちしてます!
次回へつづく?
構成:てれびのスキマ(戸部田誠)