フリーのエンジニアにとって、専門とするプログラミング言語の選択は非常に重要です。
新たなプログラミング言語を学び直すことは、世間で言われているほど簡単なことではありません。
つまり、フリーランスエンジニアにとってプログラミング言語の習得は大きな投資。短期的な視点のみならず、中長期的な視点の両方で、状況をよく見極めることが大切です。
今回は数あるプログラミング言語の中でも日本発の言語として人気の高いRubyエンジニアの需要状況を、フリーランスエンジニアやこれからフリーランスを目指すエンジニアにお届けします。
Rubyとは
Rubyとは、島根県松江市在住のまつもとゆきひろさんが考案したプログラミング言語として1993年に誕生しました。なぜルビーという名前にしたかというと、当時のまつもとさんの会社の同僚が7月生まれで、7月の誕生石がルビーだったからだそうです。
Rubyは、Web系の業務やシステム開発案件を中心に用いられるオブジェクト指向スクリプト言語です。柔軟な文法と強い拡張性を兼ね備え、コマンドやボキャブラリーも不要のため、他の言語と比べて少ない行数でプログラムを作ることができ、時間短縮ができるというメリットがあります。また、可読性が高く、感覚的に理解できる言語であり、プログラミング初心者から上級者までを惹きつける言語なのです。
Web開発以外にも、ソーシャルゲームやBtoBシステムなどでも利用されてことも多くなっており、PerlやPHPといったこれまでよく使われていた言語に加えて、まだ開発者人口の少ないRubyのスキルを身につけておくと、今後有利になる可能性が高くなると考えられます。また、チーム開発での分業が容易という性質を持つことも、多くの企業がRubyを採用し、今後数年で需要が高まると予想されている所以です。
Rubyの5つの特徴とは
文法的な魅力
Rubyは日本発という背景もあり、日本語に近い言語体系を持っています。そのため日本人プログラマにとっては非常に記述が楽なのです。また、メソッドをコールする際にカッコを省略できたりと、随所にプログラマの負担を下げてくれる仕様となっています。また、可読性が高く、ソースが美しいということは、そのまま生産性の向上に繋がります。そして何よりオブジェクト指向型であることで、ある程度技能を持ったプログラマにはソースを再利用しやすく書きやすいのです。
日本語ドキュメントの充実
Rubyの根強い人気を支えている理由のひとつに、日本語ドキュメントが非常に充実しているという側面もあります。
先ほどお伝えした通り、日本発のプログラミング言語ですので、開発者も日本人ですし、愛好家は多く、数多くの日本語サポートが期待できます。プログラミング言語を使う上で、英語のドキュメントは必須。少々気後れしてしまいがちですが、Rubyの場合は日本語ドキュメントが充実しているのは心強いものです。
フレームワークやライブラリのバージョンアップの早さ
各言語にはコミュニティが存在し、より効率的に開発をしようとその言語を使うエンジニア達が日々活発に活動をしています。その中でもRubyコミュニティの活動はとても活発で、他の言語と比べるとフレームワークやライブラリが早いペースでバージョンアップし、便利な機能の追加や脆弱性の解消が日々行われています。
Ruby on Railsの優秀さ
Rubyの開発では主にRuby on Railsで行われるのが一般的です。Ruby on Railsの理念は「同じことを繰り返さない」「設定よりも規約」。より少ないコードで簡単に書けるように考慮されており、同時にデータベースからビューまでフルスタックの機能を提供しており、エンジニア達の支持を集める人気のフレームワークです。もともとエンジニアの中では愛されていたRubyですが、商用利用においてはそこまで普及していませんでした。Rubyを習得するエンジニアの数が爆発的に増加したのも、2005年にリリースされたRuby on Railsの功績を大きいと言えるでしょう。
スクラム開発との相性の良さ
スクラム開発という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
アジャイル開発の代表的な手法の一つで、中でも“チームのコミュニケーションを重視した手法”と言われており、短い期間で最大限の成果をあげる手法として開発現場のスタンダードになりつつあります。このように、サービスを開始後に短いサイクルで「リソースを何に投資するか」を決めていく必要がある昨今の開発体制において、Rubyは変化に対応しやすい言語として非常に相性が良いのです。
Rubyのトレンドとは
プログラミング言語は時代とともに人気が移り変わるものです。つまり、10年後に生き残っている技術を今から予測するのは困難です。
しかし今現在のところRubyは有力なプログラミング言語ですので、マスターしておいて損はないでしょう。なぜなら、Rubyという言語そのものが廃れてしまっても、身につけた論理的かつ抽象的な思考力は後々まで力を発揮してくれるからです。プログラミングの基礎体力をつけると言う点でも有効でしょう。また、CがC++に、C++がJavaに進化してきたように、新しい言語にも古い技術の精神は生きているものです。突然無から新しい技術が生まれることは少なく、技術者も歴史を持った人間ですので、過去から未来を生み出しています。現時点で有力な言語であるRubyを習得しておくことは中長期的に考えても良い選択と言えるでしょう。
Rubyの求人案件のトレンドとは
まずRuby経験が豊富なエンジニアの方は、当分は案件に困ることはないでしょう。
近年、Rubyはネット業界・スタートアップ界隈で非常に人気の高い言語です。ソーシャルリクルーティングサイト「Wantedly」を運営するウォンテッドリーが、スタートアップ企業に人気のプログラミング言語に関する調査結果を発表しています。
この調査によると、2009年に創業した企業の使用言語はPHPが最も人気でしたが、2011年以降に創業しているスタートアップ企業の場合はPHPとRubyがほぼ半々だったそうです。
<参照:リリース:企業に人気のプログラミング言語に関する調査>
グラフの数字では、2009年創業の企業のうち、PHPを使用していたのは38%、Rubyは15%と倍近くの差が生じていますが、2011年に創業した企業ではPHPとRubyが24%で同率の数字です。2013年創業の企業ではPHPが32%、Rubyが27%と再び差が広がってしまいましたが、2014年に創業した企業ではPHPが22%、Rubyが25%と、初めてRubyがPHPを上回った結果となりました。
スタートアップ企業に勤めたいエンジニア、スタートアップサービスに興味のあるエンジニアなら、この言語を学んでみる価値はあるのではないでしょうか?
Ruby求人案件の単価相場は?
フリーのエンジニアが受け取る報酬の相場は一般的にプログラマで「40~60万」、システムエンジニアで「60~80万」と言われています。もちろんスキルや時間によりますが、一般的にはRubyですと一人前のエンジニアでだいたいの相場は月60万円〜高い方で100万円程です。
既に求人を探しているエンジニアの方はお気づきかもしれませんが、案件数だけで見るとRubyはJavaやPHPなどと比べて少ないほうです。しかし、エンジニアやプログラマーも慢性的に人手不足のため、Rubyを取得している方はかなり重宝される傾向にあります。報酬も、他の言語と比べても高い部類です。Rubyを開発言語に採用する企業は年々増えていますので、将来的にも需要が伸びていくと予測されます。またRubyは、大きなシステムを少人数・短期間で開発できるという特徴があります。フリーランスで活躍する人にとってこの特徴は一人でできる仕事の幅が広がり、しかも報酬も高くなることを意味しますので、今後の動向を期待したいものです。
Rubyの最新案件情報<随時更新中>
まとめ
Rubyは近年スタートアップを中心として多くのプロジェクトで採用され、同時に日本発ということもあり、日本人プログラマの多くが活用している言語です。現時点での報酬の高さはもちろん、開発効率の良さやチーム開発との相性の良さも特徴の1つです。ぜひ習得し、お仕事を探してみてください。
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