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3容疑者逮捕 僧侶偽り現金詐取「祈とう必要」

 開運グッズを売った客を対象に寺の僧侶を名乗って「祈とうが必要」などと持ちかけ、現金をだまし取ったとして、京都府警は16日、東京都文京区の開運グッズ販売会社「幸せ工房」の元営業部長、長藤晶彦容疑者(33)ら3人を、詐欺と特定商取引法違反(不実の告知、書面不交付)の疑いで逮捕した。府警は祈とう料などの名目で全国の約5500人から約2億5000万円を売り上げていたとみて調べる。

 逮捕容疑は、2014年12月〜15年4月、通信販売で同社の「開運ネックレス」を購入した京都、大阪、岡山の各府県の50〜80代の女性3人に対し、茨城県や山梨県に実在する寺の僧侶だと偽り、「あなたは運勢が良いが、水子の霊がついており取り払わないと幸運になれない」「60日間、20万円で祈とうする」などと持ちかけ、現金計約40万円をだまし取ったとしている。長藤容疑者は黙秘しているという。

 府警によると、同社は女性向けの雑誌や通販カタログに「奇跡のエネルギー」「パチンコで爆勝」などとうたった1個880円のネックレスの広告を掲載し、購入者に電話をかけていた。祈とう料などの金は報酬を払って協力した寺の口座に振り込ませていた。長藤容疑者は得度していたが、その後の修行をしておらず正式な僧侶ではなかったという。

 国民生活センターによると、開運グッズ販売や祈とうなど開運商法に関する相談件数は、近年では12年度がピークで1585件(1件当たりの購入金額約58万円)。15年度は2月14日までに462件(同約82万円)で、件数は減少傾向だが、1件当たりの支出額が増えているという。【村田拓也、宮川佐知子】

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