出版案内
福祉事業団
47NEWS

巨大ナメクジ目撃情報、ツイッターで募る 京大助教が「捜査網」

マダラコウラナメクジ
マダラコウラナメクジ

 近年になって日本に入ってきた外来種のマダラコウラナメクジの目撃情報を、「ナメクジ研究者」の宇高寛子京大理学研究科助教が募っている。「ナメクジ捜査網」と名付けたプロジェクトで、外来種が日本に適応していく過程をリアルタイムで観察できる貴重な事例になるという。宇高助教は「ヒョウ柄で大きいナメクジを見つけたら一報を」と呼び掛けている。

 欧州原産のマダラコウラナメクジは、2006年に茨城県内の民家の庭で見つかったのが国内での最初の発見例。これまでに福島、長野、北海道の4道県で確認されているが、自らこの地域だけに移動したとは考えられず、生息域が拡大している可能性が高いとみられる。

 ナメクジの生態や生活史を研究する宇高助教は昨年10月、自身のホームページや短文投稿サイト「ツイッター」で目撃情報を募り始めた。現時点で国内のどこに生息しているかを正確に把握した上で、時間がたつにつれて生息域がどのように変化していくかを調べるのが目的だ。ホームページには、他種との見分け方もまとめている。

 日本では、戦前は外来種のキイロナメクジがよく見られたが、戦後に持ち込まれたチャコウラナメクジが定着するにつれ、キイロナメクジは姿を消した。宇高助教は「今後、マダラコウラナメクジが他の種と置き換わるかもしれない。京都や滋賀にも、既にすみ着いている可能性も十分にある」と話している。

 情報や写真の提供は、宇高助教のホームページから。

■マダラコウラナメクジ

背中のヒョウ柄模様と、はうと体長が20センチにも達する大きさが特徴。現在、日本で最もよく見られる外来種のチャコウラナメクジと同じコウラナメクジ科だが、チャコウラは体長7センチ程度でヒョウ柄はない。

【 2016年02月12日 17時00分 】

ニュース写真

  • マダラコウラナメクジ
  • 約100匹のマダラコウラナメクジを飼育する宇高寛子助教(京都市左京区・京都大)
京都新聞デジタル版のご案内

    環境・科学のニュース

      政治・社会

      奄美の真珠、浜揚げ始まる
      国内唯一のマベパール

      20160212000145

       マベ貝から採れる養殖真珠マベパールを収穫する「浜揚げ」の作業が12日、国内唯一の生産地..... [ 記事へ ]

      スポーツ

      モーグルの星野が左膝靱帯断裂
      ソチ五輪女子代表

      20160212000152

       2014年ソチ冬季五輪フリースタイルスキー女子モーグル代表の星野純子(リステル)が、1..... [ 記事へ ]

      経済

      山崎パン、「リッツ」の製造終了
      モンデリーズ社が販売へ

      20160212000104

       山崎製パンは12日、クラッカー「リッツ」やビスケット「オレオ」など洋菓子4製品の製造を..... [ 記事へ ]

      観光・社寺

      京都の博物館・資料館88施設を紹介 市教委がパンフ発行

      20160212000053

       京都市内の博物館や資料館など88施設の展示や体験できる内容を紹介するパンフレット「京都..... [ 記事へ ]

      教育・大学

      鷲田学長室に巨大フレスコ画 京都市立芸術大、14日まで公開

      20160212000062

       京都市立芸術大(西京区)の学長室に、しっくいの壁に描かれた巨大なフレスコ画がお目見えし..... [ 記事へ ]

      環境・科学

      巨大ナメクジ目撃情報、ツイッターで募る 京大助教が「捜査網」

      20160212000058

       近年になって日本に入ってきた外来種のマダラコウラナメクジの目撃情報を、「ナメクジ研究者..... [ 記事へ ]