はっきり言っておきますが、私はクオリアなどと呼ばれているようなものはインチキであり、現実に存在するのは単に脳内の物理現象そのもののみであって、それ以外のものでは一切無いのだと思っています。そして全てはそれだけですから、もう何も問題なんて無いのだと思っています。哲学的ゾンビなどというものは最初っから想定されないのですから問題でも何でも無いのです。ところがどういうわけかこうは思わない人が世の中にはいるようで、よくわからない話を延々と続けているのです。何も問題が無いところで突然、問題はあるのだと言い出して、何が問題なんだと訊いてみると、「我問題ありと思う、ゆえに問題あり」と答えるのです。要するに、思い違いをしているのです。こういう思い違いをして哲学的ゾンビを語ろうとする人間の事を、哲学的ゾンビゾンビといいます。
問題なんて無いのに、何かを必死で騒ぎ立て続けている人々。哲学の話題はほとんどこれだけです。単なる思い違いなら、まだいいんですが、実際は思い違いというよりも思い込みであって、そしてまた場合によっては、悪意に基づいた嘘や詐欺でさえある事もあります。