違法だから…と現金要求 数千万円被害
消費者庁は9日、マイナンバー制度をかたる不審な電話を受けた東海地方の80代女性が昨年、現金数千万円を支払わされる被害に遭ったと発表した。マイナンバー制度に便乗した詐欺とみられる。
同庁によると、女性は昨年、「国の機関から委託を受けた相談窓口」を名乗る人物から電話を受け、「マイナンバーが始まるので調べているが、あなたのアドレスが3社に登録されている。登録を削除したければ、NPO法人に連絡を」と言われた。
女性はNPO法人とされる連絡先に電話し、教えられていた登録番号を伝えた。翌日、最初に電話してきた人物から「登録番号を伝えたことは詐欺にあたる」などとして現金500万円を要求され、自宅に来た人物に手渡した。その後も複数回にわたり現金を送ったり、手渡したりして合計が数千万円に上るという。【塩田彩】