小6女児死亡 スノボ男性と衝突
2日午前11時45分ごろ、広島県北広島町中祖の芸北国際スキー場で、学校のスキー教室に参加していた同町立芸北小学校6年、近藤江里菜さん(12)=同町奥中原=と、スノーボードをしていた長崎県佐世保市の飲食店経営の男性(38)が衝突した。近藤さんは全身を強く打ち、ドクターヘリで広島市内の病院に搬送されたが約2時間後に死亡が確認された。男性も背中などを強く打ち重傷。県警山県署が詳しい事故原因を調べている。
県警によると、近藤さんは同日午前10時ごろから、同校の3年生から6年生までの児童約60人とともに学校主催のスキー教室に参加し、午後に帰る予定だった。スキー教室は数グループに分かれ、教師ら12人が指導役を務めていた。近藤さんも含めて児童全員がヘルメットを着用していた。事故当時、児童らは自由に滑走していたとみられる。
スキー場によると、衝突が起きたのは初心者・中級者向けの「国際エリア・センターコース」で、コースの下部に近い緩斜面だった。当時の天候は曇りだったが見通しは良く、混雑が目立つ状況でもなかった。
町教委によると、同小は10年以上前から毎年冬に複数回スキー教室を開いており、恒例行事のため、スキー場のスタッフなどは同行していなかった。
芸北国際スキー場は約100ヘクタールの広大なゲレンデに13コースがある西日本最大級のスキー場。当時は約120センチの積雪があり、約600人の来場者がいたという。スキー場の広報担当者は「勤務して20年以上たつが、こういう死亡事故は記憶にない。悲しくて言葉が出ない」と話していた。【山田尚弘、石川将来】