「表記ミスで能力が間違ってました」はもうダメ? 景品表示法の改正がソシャゲの得意技を封じるか
- 特集記事
- 2016年01月29日
ソーシャルゲームに、1つ波がやってくる。
消費者庁が、新しい景品表示法を規則を2016年4月1日に施行することを明らかにし、それに関する資料を公開したからだ。
ネット上などでは『グランブルーファンタジー』などの炎上によって「新しいガチャ規制」がきた、と騒がれているが、それは正しくない。
実は、この改正は元々2015年11月に「食品偽装問題」に対応するために行われたものだからだ。
しかし、だからといってソーシャルゲームは無関係ではない。とばっちりで大きな影響を受けそうだからだ。
消費者庁が、新しい景品表示法を規則を2016年4月1日に施行することを明らかにし、それに関する資料を公開したからだ。
ネット上などでは『グランブルーファンタジー』などの炎上によって「新しいガチャ規制」がきた、と騒がれているが、それは正しくない。
実は、この改正は元々2015年11月に「食品偽装問題」に対応するために行われたものだからだ。
しかし、だからといってソーシャルゲームは無関係ではない。とばっちりで大きな影響を受けそうだからだ。
さて、この改正のポイントは、「優良誤認表示」と「有利誤認表示」に対して課微金(罰金)が課されることだ。
「優良誤認表示」は、商品やサービスの「品質や規格等」が実際よりも優良であると誤認させるような表示のこと。
ソシャゲでいえば、「レア以上確定ガチャ!」と書かれて販売されたアイテムが、実際は「レアしかでないガチャ」だったらこれに当たるだろう。
「有利誤認表示」は商品やサービスの「価格」が有利であると誤認させるような表示。
「こんなに当たる!」と当たりだらけの絵を見せつつ、実際は全然当たらないようなときはそれに該当するかもしれない。
有名なところでは、ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライトの返金問題は、これが疑われた事件だ。
この判定の際、「事業者の故意又は過失の有無は問題とされない」というのが今回、大きなポイントである。
これまでそれは過失として処理され、有利誤認とされることはなかった。
が、今後は違う。
こういった事件が起きれば、故意でなくとも有利誤認と認定される可能性がある。
その間違いを信じてガチャを引いたプレイヤーに返金されることはほぼない。
ゲームキャストでは、こういった事件について「補償されるべき」と言い続けてきたが、そうはならなかった。
が、有利誤認と認定されるシチュエーションが増えれば、補償されることも増えるだろう。
消費者保護の1つの形としていいことだと思うが、気になるのはゲームバランスの修正が難しくなる点だろう。
オンラインゲームでは、強すぎるキャラクターを「バグのため」といきなり修正することがまま見られる。
が、今後は壊れ性能のキャラクターを出してしまったら、返金覚悟で修正しなければならない。
そう考えると、食品偽装に端を発した今回の改正が、ソーシャルゲームに大きな影響を及ぼすことが理解していただけるだろう。
詳細を知りたい方は消費者庁のページをどうぞ。
関連リンク:
景品表示法|消費者庁