大井町に、まるでわらじのような超ド級サイズのメンチカツと、ピサの斜塔のように高くそびえ立つ五段ハンバーグを食べられるお店があるのをご存知ですか?
その正体は、1949年の創業から今日に至るまで愛され続ける洋食屋の名店、「キッチン ブルドック」。
「大井一やすい・うまい」という看板に偽りがないか、この目と舌で確かめに潜入しました!
「洋食屋ブルドッグ」ってどこ?
JR京浜東北線大井町駅から徒歩5分のディープな小道に「キッチン ブルドック」はあります。
東口を出たら左のアーケート街をまっすぐすすみ、ファストフード店を左に曲がって「すずらん通り」を入りまっすぐいくと、右手にあるラーメン屋のすぐ脇の細い歴史を感じる路地があります。
その路地の斜め上を向いて歩けば「大井一やすい・うまい」と看板が目につくので迷う心配はないでしょう(笑)。
60年の歴史を感じる煤汚れたディスプレイ。
赴き深い味のあるお店の料理の味を評価する某テレビ局の番組で、星3つを獲得したほど。期待は募ります(笑)。
えっわらじ!? どでかいメンチカツは肉汁が溢れてご飯が止まらない!
度肝を抜くとはまさにこのこと。一般的なメンチカツの約2倍はあるのではないでしょうか。皿自体がそもそも大きいのに、惜しげもなくメンチが皿の9割を占拠しています。
箸で大きさを比較してみました。
はい、異常です(笑)。横幅も縦幅も、どちらも箸とほとんど同じ大きさ…。
そしてセットのライスも大盛り…にも関わらず、それすら小さく見えるメンチカツの存在感は、想像をはるかに超えるものでした。
メンチカツのデカさよ……
さらに驚くのが、下にしかれたキャベツのボリューム。
キャベツ1/3個分はあるのではないでしょうか。
豚汁もセットで付き、野菜がごろごろと入っているのも嬉しいですね。
いざ実食!
衣がサックサクに揚げられていて意外にも軽く、
柔らかい肉は噛むとジューシーな肉汁が溢れ、食欲を加速させます…!
粗めのみじん切りの玉ねぎとニンジンもたくさん入っていて、甘みも感じます。
トマトケチャップベースのソースと相まって、初めてなのに郷愁を覚える味ですね。
たっぷりのキャベツのおかげで意外に重くなく、大盛りのご飯も止まりません!
ピサの斜塔ばりに盛られたハンバーグは飽きのこない旨さ!
運ばれる時にすでに傾くほどの高さは、まさにピサの斜塔を思わせます。
こちらもキャベツの量が尋常じゃない! 同じく1/3個分はあるのではないでしょうか…。
その高さをコーラの瓶とコップと比べてみました。
コップが小さく見える…
遠近感が狂ってコーラ瓶もミニチュアに見えますね(笑)。
柔らかくてしっとりとした食感で優しい味。程よい酸味のソースは飽きずに食べ進められます。
こちらも玉ねぎとニンジンの甘みと肉の旨味が絡んで美味しい〜。
ブルドッグの美味しさの秘密!
その他、人気メニューのオムライスは、味はもちろん、店長の遊び心あるケチャップアートも人気の秘訣なのだとか。
その日の気分で描かれるケチャップアートは、ハートマークだったり旬のアーティスト名だったり様々。
この日、隣のお客さんが注文したオムライスのケチャップアートは、「E = mc² 」(アインシュタインの相対性理論)でした。
ユーモラスな店長の博識高い一面も垣間見られます(笑)。
今の時期は、牡蠣グラタンや牡蠣を贅沢にベーコンで巻いた「牡蠣ベーコン」なども人気のよう。
店長いわく、「本当に美味しい料理は、得した!と思える料理」だとか。
「どれだけ美味しくても最後の会計で何万もしたらがっかりする。
美味しくてこんなに安いなんてお得!とお客さんが感じたらこっちの勝ち」
だと言う店長のこだわりが、本格的な洋食屋さんの味をボリューム満点に、1,000円前後の値段で提供させているのでしょう。
初めてなのにどこか懐かしさを感じるノスタルジアな「キッチン ブルドック」は、
見た目のインパクトと確かな味、お手頃な価格でまさに「得した!」と感じるお店でした。
紹介したお店
ブルドッグ
TEL:03-3471-6709
住所:東京都品川区東大井5-4-13
著者プロフィール
音仲紗良(野中紗智子)
教科書・書籍の編集やフリーペーパーの取材・執筆を経て、大手出版社の女性向け情報誌の編集部に在籍。美容をはじめ食やライフスタイル、ファッションなど幅広いジャンルの企画・編集に携わる。現在、フリーランスとして主に美容や食を中心とした編集・執筆を務めながら、フードコーディネーター&スタイリスト、広尾にある「Café&Bar ROY」の広報・料理提供のほかケータリングなど、幅広く活躍中。
雑誌:saita、サプリメント会社の季刊誌、東京ウォーカー
フリーペーパー:クーポンランド
WEB:大地を守る会、みんなのごはん、macaroni、byS他
ラジオ:東京ラヂオ(企画・編集)
出演:THEラブ人間「いつまでも愛しあってばかり」ミュージックビデオ他
(編集:河瀬璃菜/フードクリエイティブファクトリー http://foodcreativefactory.com/)