大手予備校「駿台予備学校」の現代文の講師が執筆し、関連会社「駿台文庫」が昨年2月に出版した大学入試用の漢字問題集「生きるセンター漢字・小説語句」に、性的な表現が多数含まれていたとして、駿台文庫は13日、問題集の販売停止と、書店の在庫回収を決めた。
この問題集は、例文中に傍線が引かれたカタカナを漢字に置き換え、同じ漢字が当てはまる語句を選択肢から選ぶ形式の問題など700題以上を掲載。この中に「彼女の体のユルやかなラインが僕をほっとさせる」「教授と私のミッセツな関係を誰にも気づかれてはいけない」などの例文があり、インターネット上で「セクハラだ」などと批判する意見が上がっていた。
駿台予備学校などを運営する学校法人「駿河台学園」(東京)によると、問題集は2万8000部発行され、一部は高校の教員にも配布された。著者の講師は「受験生が覚えやすい例文を目指した」と話しているという。同学園では「女性の編集者もチェックしていたが配慮が足りなかった。受験生に不快な思いをさせたことをおわびしたい」としている。