『クローズ』高橋ヒロシ(1990-98)
全26巻+外伝3巻 (下は完全版)
CROWS(クローズ) コミック 全19巻完結セット (完全版) (少年チャンピオン・コミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
- 作者: 高橋ヒロシ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- メディア: コミック
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「なんで今頃クローズ?」とお嘆きの諸兄には養命酒(知らないかな)を。
年末に一気読みしたからです。
面白いじゃん、クローズ!
Amazon電子書籍の「期間限定/無料コミック」で3巻まで読んだところ、やめられなくなって全26巻大人買い。外伝3冊も買っちゃいましたので合計29冊。1冊390円だから12,000円ほどの大出費です。
一応ですね、耳元で声がする訳ですよ。
「やめろ!レンタルコミックなら1冊50円だぞ!しかもお前、1回読んだ漫画を読み直すことなんてないじゃないか!」
でも止まらない。
「漫画の大人買いぐらい出来なくて、なんの為のサラリーマン生活20年超か!」
ともう一方で囁く声があるんです。
これまで、この巧妙なAmazonマーケティングの術中に何度はまったことか。
ここ半年の購入履歴を調べたら『軍鶏』『包丁人味平』『賭博覇王伝 零』(これは『ギャン鬼編』まで購入)『吠えろペン』『新吠えろペン』を全巻買っておりました。
ただし『NANA』のように、Amazonで試し読みしない限り、おじさんには永久に接点が無かったであろう漫画も含まれるので、ありがたい面もあるんですけどね。まあムダのほうが多いです。つまらなくてムダなのじゃなくて、レンタルで十分という意味のムダです。
なので、今はAmazon「無料コミック」のところは極力見ないようにしています。
「タダほど高いものはない」皆さんご注意ください。
そんでもって『クローズ』。英語表記では『CROWS』、カラスですから『クロウズ』とすべきなんでしょうが、作者自ら「『クローズ』のほうがカッコいいかと思って」と語ってました。確かに。正解。
舞台となる鈴蘭高校が、その上品な名前に似合わず超ド級の不良達が集まる高校で、その不良達をカラスに見立てている訳です。
鈴蘭男子高等学校 別名カラスの学校
不吉で嫌われ者のカラスのような不良少年ばかりいるところからそう呼ばれだした・・・・・・・・
学ランしょってソリコミいれて 三度のメシよりケンカが好き!
巷じゃカラスと忌み嫌われるが カゴの鳥よりゃいいじゃねえか ! !
主人公、坊屋春道(ぼうやはるみち)も自ら1巻で語ります。
いーじゃねーかよカラスでよ!
カゴに入れられてよ 飛ぶことも忘れちまう
かわいそーな鳥に比べりゃずーっといいじゃねーか
オレはカラスで十分だぜ ! !
この漫画の主題は以上ですね。
あれ?ダメすか?
こういうヤンキー漫画って、読む人は読むけど読まない人は絶対に読まない。
私は「血中ヤンキー濃度」と呼んでいるんですが、難しいのはこれって実生活とは相関が無いんですね。私なんかヤンキー度ゼロの人生を送ってきたのに濃度が意外に高い。憧れの投影、みたいなものでしょうか。
なので血中ヤンキー濃度がごく低めなかたを想定して『クローズ』をお勧めしてみます。
てっててー♪(ドラちゃんひみつ道具風に)
『映画!』
『クローズZERO』(2007,2009)
監督:三池祟史
10年前の映画だけあって小栗旬の若さに感慨に耽りがちですが、彼のプロモーション・ビデオだと思って見れば存分に楽しめます。
「あの身体で鈴蘭最強かよ!んなわけねーじゃん」とか野暮なことは言いっこなし。ツーブロックにストライプを入れて、カッコいいぞ小栗旬。
おまけに脇もイケメン図鑑状態。しかも見事に今売れてる面子ぞろい。初見のかた「おーっ!おーっ!」って絶対に言いますから。女性もその観点ならば、楽しく視聴可能かと。
◇クローズZERO「イケメン図鑑」
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映画のポイントは、
①完全オリジナルストーリーである
②原作では全く出てこないヒロイン設定あり=黒木メイサ(COOL!)
③コミックだとイマイチ伝わらない「鳳仙高校/坊主軍団」が迫力満点
注)鈴蘭高校のライバル校「鳳仙高校」では幹部以外は全て坊主頭 。怖い・・・
といったところでしょうか。
コミック『クローズ』のいいところは、とにかく男しか出てこない硬派路線。「サービスカット」無しの潔さですね。大層殺伐とした世界ではありますが。
その点、週刊ジャンプで連載していた
森田まさのり(1988-)
ろくでなしBLUES 全25巻 完結コミックセット(集英社文庫―コミック版)
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/01
- メディア: 文庫
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は少年誌の宿命とはいえ減点入ります。
ヒロイン「千秋ちゃん」のお人形さんぶりが、どうにも苦手でしたね。千秋ちゃんファンのかた、すいません。前田太尊と四天王、大阪の川島のエゲつなさとか、面白かったのは面白かったですが。
余談ですが、ヤンキー漫画って
・格闘技経験者はトップに立てない
・主人公は必ずハードパンチャー
という法則がありますね。
格闘技をやること自体が女々しいという男の流儀
花山薫かっ!
「私も血中ヤンキー濃度を高めたい!」
「せめてヤンキー抗体を持ちたい!」
というかた(いるのかな?)にお勧めのワクチンを、以下挙げておきます。『WORST』とかは、さすがに強烈過ぎるので言うまでもなく触れません。
『製鉄天使』桜庭一樹
桜庭一樹氏の珍品「レディース」(女性を中心にした暴走族)もの。『赤朽葉家の伝説』とセットで。
『クニミツの政』安藤夕馬・朝基まさし
純粋なヤンキーものではないですが、マイルドでいいチョイスでしょ?
クニミツの政 コミックセット (講談社コミックス―Shonen magazine comics) [マーケットプレイスセット]
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/04/01
- メディア: コミック
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藤沢とおる氏の「GTO」もヤンキー続出で面白いのですが、あの鬼塚爆発までの生徒の追い込まれシーンが、結構キツくて苦手なかた多いかと。
当時、日本一の美少女は沢尻エリカだと確信しましたね。関係ないか。
『岸和田少年愚連隊』(1996)
監督:井筒和幸
原作もいいのですが、映画のほうがマイルドかと。映画も戦闘シーンはキツめですが、ナイナイのキャスティングの妙で耐えられると思います。
以上 ふにやんま