2016.01.09 15:30
「CES」=Consumer Electric Show。今年も、現地時間1月6日(水)〜9日(土)アメリカ・ネバダ州ラスベガスにて開催。SENSORSからはWeb編集長・西村真里子もラスベガスに飛び取材中。現地からのレポートをお届けしています。
かつては大手家電メーカーがテレビやオーディオなどを展示する"THE・家電コンベンション"でしたが、いまやCESはスタートアップが目指す・集う場所としても機能しはじめています。世界中の大手ビジネスプレイヤーが集うCESで展示しネットワーキングすることでパートナーを獲得し販売経路を拡大、もしくは資金調達しビジネスチャンスを拡大するのです。
そんなスタートアップが集う「Eureka Park」(エウレカパーク)エリアで見つけた、注目のガジェットをご紹介します。
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「これは使わないよなー」と思いつつもなぜか買ってしまう、そして捨てられない。どうしてもお財布の紐が緩くなってしまうガジェットは世の中にたくさんありますよね。もし日本で、ヴィレッジヴァンガードのようなお店で見つけてしまったら...「これは絶対買っちゃう!」という視点で紹介します。
・自分に必要な機能を追加できるスマホケース:nexpaq
追加バッテリーやスピーカー、レーザーライトやSDカードリーダーそして極め付けはアルコール検知器(!)まで、必要に応じたアタッチメントを追加できるスマホケース。
・ペットとの生活も楽しくなるスマートな餌皿:CleverPet
LEDライト付き・ペット向けゲーミフィケーション餌皿。複数あるLEDライトの点滅したところをペットがタッチすると餌がもらえる。ペットにも食事の際に楽しみを!と考えたペット愛から生まれた製品のようです。
・日常生活がちょっと楽しくなるアクションカム:Flex Cam PIC
アクションカムは欲しいけど、GoProが活躍するシーンほどにはエクストリームな運動をしない、という方向けのアクションカム。腕に巻いたりペットの首輪に着けて楽しみます。
・ウェアラブルにもゲーミフィケーションを:スマートバンドIRO
ゲーマーやあまり外で遊ばない子供がターゲットのウェアラブル。フィジカルなアクティビティをトラッキングする従来のスマートバンド機能に加えて、一定量のアクティビティをポイント化し、提携するゲーム内でアイテムやメダルなどと交換することができるようです。この仕組みにより、ゲーマーや子供達に、これをキッカケとしてスポーツや、適度な運動を促すことができます。
・指向性スピーカーで私だけの音を:Akoustic Arts
向いた方向にだけ音が聞こえる指向性スピーカーがちょっと話題になっていました。たしかにスピーカーと対峙した時だけ聞こえる「特別感」は優越感を感じる体験ですね。
・クールなフルオープンエアーヘッドホン:
VIE SHAIR
人体に合わせて3Dデザインされた特殊なイヤーパッド「Air Frame」によって、音楽を聴きながら外の音が聞こえたり話したりできる。オープンなのに指向性スピーカーを使っているので、音漏れはほとんどありません。
ものづくり好きを称するMakers/メイカーズたちのプロダクトは、自らの楽しみや好みの延長上で作られていて、パーティーなどの非日常空間では目立って人気者になれますよね。Eureka Parkで出会ったメイカーズ的なプロダクトを紹介します。
・コスプレにもエクササイズにも使える尻尾:in-tail
カリフォルニア・サンタクルーズのチームが紹介していたプロダクトはスマートコントロール尻尾。コスプレにも利用できるし、ビデオのコントローラーとしても利用できるそうです。尾てい骨を鍛えたい方にもオススメ?!
・軽量で日常使い可能な光る靴:THE CHAMELEON SHOES
フランスのシューズメーカーと組んで開発したというカメレオンシューズは、コーディネートにあわせてスマホから色を変更できます。スマート系プロダクトは重いのが難点ですが、このシューズは軽量で普段使いでも履けそうな快適さを売りにしています。
・Eureka Parkで一番"痛かった"製品:PAVLOK
喫煙や爪噛みなど悪習慣を5日間で改善できるというパブロックバンド。「パブロフの犬」の原理で、痛みを伴う電流を流すことで悪習慣を断ち切るということなのですが、あまりの痛さに泣きそうになりました・・・これは、5日間続いたら悪習慣必ず断ち切れます。ハードコアなプロダクトです。
スタートアッププロダクト達は、Eureka Parkなどでビジネスパートナーや投資家の支援を受け、最終的にマスプロダクションへの道を辿ります。課題としては、マスプロダクションに進む際にノウハウや資金不足により道途絶えてしまう製品も多々あること。今回、Eureka Parkで出会った製品のうち無事成功の道を進むのは人々の課題解決をする製品か?楽しませる製品か?答えはまだ見えてないですが、一期一会で出会った製品達の今後が気になります。モチベーション高くものづくりをし、Eureka Parkで展示していた皆さんのエネルギーが途切れることなく拡大していくことを期待してやみません。
SENSORS.jp 編集長
国際基督教大学(ICU)卒。IBMでエンジニア、Adobeにてマーケティングマネージャー、デジタルクリエイティブカンパニー(株)バスキュールにてプロデューサー従事後、2014年に株式会社HEART CATCH設立。 テクノロジー×クリエイティブ×マーケティングを強みにプロデュース業や執筆活動を行う。スタートアップ向けのデザイン&マーケティングアクセラレーションプログラム「HEART CATCH 2015」総合プロデューサー。 http://events.heartcatch.me/