現在、日本では1日の労働時間が「8時間」というのが基本として定められていますが、労働契約時に残業時間の上限を雇用側と労働者側で結べる、通称「サブロク(労基法第36条)協定」という法律があり、それが被雇用者を追い詰めることに繋がっているようです。
過労で亡くなった方の実例
大手自動車メーカーのエンジニアだった男性は、2006年の正月、虚血性心疾患で死亡した。45歳だった。車好きだった男性は、いわゆる花型部署でチーフエンジニアを務めていた。やりがいのある仕事だったが、分刻みの会議で納期に追われ、1円単位で原価を切り詰める、そんな日々を送っていた。新車開発を担当していた2005年には米国出張も多く、朝7時半に出社して日付が変わる前に帰宅するのはまれだった。亡くなった後、労災が認められた。
この方がサブロク協定でどれほどの上限において残業をしていたのかは定かではありませんが、記述を見ると16時間労働の日もあったようですね。これは8時間の残業で、月に22日間仕事をしたとすれば172時間の残業をすることになります(極端な例ですが)。
好きで仕事に打ち込んでいたであろう側面も見逃してはいけないと思いますし、労働契約時に本人がサブロク協定をしっかりと認識していて、それでも多忙な残業に価値を見出していたのであればそれはそれで認めるべきところなのかなと。
ただ、人が死んでんねんで!じゃないですけど死んだら全ては水泡に帰します。雇用者を死に至らしめる企業は裁かれてしかるべきでしょう。このようなことがまかり通れば、今以上に労働者はぼろ雑巾のように扱われかねない。
石油プラント建設や保守を手掛ける会社に入社した男性は、月200時間の残業を強いられていた。入社2年目に大規模工事を任された男性は、2008年2月から8月まで毎月80時間超の残業を行い、亡くなる4か月前の6月末から38日連続で出勤。7月の残業時間は218時間だった。この会社では残業の上限時間を200時間とする36協定が結ばれていた。
顎が外れそうになりました。
いくらサブロク協定があるからといって、200時間の残業を法的にも認められるような労働契約を行い、さらにそれを上回る残業を従業員に強いて半ば殺してしまったのです。なんという嘆かわしい話でしょう。
僕が今回、サブロク協定というものに恐怖を覚えたのはこの部分です。契約によっては、労働者に超負荷の労働を課すことを法的に認めてしまう恐ろしい仕組みなのだなと。そう感じざるを得なかったのですよ。
過労死ラインて知ってますか?サブロク協定が怖すぎる件
「過労死ライン」とは、厚生労働省が労災認定の基準として2001年に通達したもので、月80時間以上の残業は、疫学的に脳や心臓に負担が大きいとされる。つまり、極論すれば大企業の7割で社員がいつ過労死してもおかしくない状態なのだという。
月80時間以上の残業は、人体に明らかに有害である!と国が認めている。
これ、何か違和感というか疑問を感じません??
国「残業時間が80時間を超過すると人体に害がある」
国「サブロク協定で青天井契約おk」
ホワイジャパニーズピーポー!?
って叫びたくならんのでしょうかね、残業で消耗する労働者の皆様。
この国は狂っている。サブロク協定は法改正すべきだ。
当然、「頭打ちを80時間未満とする」これに改善。
早急にやってくれよ・・・
労働時間の8時間規制が緩和されそう。労働者の皆様、早く逃げて!(あとがき)
1日8時間の労働時間制限の規制を緩和しようとしている国。
労働者からは「さらに環境が悪化するのではないか」との懸念が噴出中。
そんなもの当たり前です!
推して知るべし、どころのレベルじゃねぇっすよ。
前述サブロク協定という悪法が生み出した過労死の実例。これらにとどまらず日本全国ではリアルタイムで残業に喘ぐ劣悪環境下の労働者がごまんと存在するでしょう。自殺者だって氷山の一角に違いありませんよ。
そんななかで「1日8時間じゃ足りんやろ、もっと労働者を使ってええで」なんて国が公に認めちゃったら、雇用者に今以上の凶器を持たせることになるでしょうに。
どうも労働者が煽りを食う立法や法改正が多いように感じるのは僕だけですか?
こんなことで長時間労働や過労死が減るのでしょうか?
それとも、国はこれを減らす気はないの?
資本主義社会の道理なのかもしれんが、それでも納得なんていきませんわ...
リンク先では専門家が過労死についての対策や必要なことを論じられていますよ、参考にしてくださいな。
「過労社会」に警鐘「長時間労働に依存」脱却のために - Yahoo!ニュース
以上。