男の子の習性?「いいモノ」を拾ってくる息子たち ハナペコ絵日記<39>
他人に理解されない!?「母乳が出すぎる」悩みもあるんです
母乳が出ないと悩むママが少なくないため、理解されにくい「母乳が出過ぎてつらい」という悩み。「出るだけマシ」なんて言われがちですが、これがとってもつらいんです…!
こんにちは、シノヅカヨーコです。
「母乳で育てたいのになかなか出ない…」と悩む人が多い中、わたしの産後の悩みは「母乳が出過ぎる」というものでした。
周囲に相談しても「出ないよりマシじゃない」と言われてしまい、いまいち深刻さが理解されにくいこの悩み。
その現実と、解決方法をご紹介します。
「初産にしてはよく出る」程度だったはずが…
娘にはじめて母乳を与えたのは、産後三日目。授乳量の記録には20cc、30ccといった数字が並び、助産師からの評価は「初産にしてはよく出ているほう」。
ミルクを足さなくてもいけそうね、といわれ「哺乳瓶の洗浄しなくていいなんて、ラッキー!」と思っていたわたし。
この時はまだ、たっぷりと出る母乳に悩むことになるとは思ってもいませんでした。
変化があったのは、退院して二日経った日のこと。
母乳を与えている最中、赤ちゃんに吸われていない方の乳首から母乳が噴き出し、止まらなくなってしまったのです。
「何これ、吸われてないのに出てる…!!」
右側を吸われている最中に、左から噴き出して止まらなくなった母乳。
シャワーのように噴き出した母乳は娘の体を濡らし、慌てて乳首にガーゼを押し当てました。
吸われてもいないのにシャーシャーと出る母乳がおもしろくて、はじめは笑っていられたのですが、その日を皮切りに止まらない母乳に悩む日々がはじまりました。
母乳が出過ぎて外出すら困難に
授乳中、娘が吸っていない方からも母乳が出てきてしまうため、当時のわたしは吸われていない方の乳首に空のペットボトルをあてがうことで、母乳の出過ぎをしのいでいました。
インターネットを覗いてみると、わたしのように「何もしていないのに母乳が出る」という人はどうやら割といるようです。
ですが、問題はその量。
冗談みたいな光景ですが、母乳はみるみると溜まり、時には350ミリリットルのペットボトルを満たすことさえあったのです。
結構な量の水分が母乳となって出ていくので、常に喉がカラカラに渇いていました。
しかし水分を摂れば摂るほど胸はもりもりと膨らみ、母乳が噴き出してしまうという悪循環。
母乳が噴き出す頻度は日に日に増し、たった二時間の仮眠のあいだにも、母乳パッドや下着、パジャマを超えてシーツを濡らす始末。
外出中に母乳がおなかを伝いはじめて、慌ててトイレに駆け込んだことさえありました。
受診のきっかけとなったのは高熱
産後2ヶ月ほど経ったころ、突然40度を超える高熱が出ました。
授乳中で市販薬を飲む判断ができなかったため、かかりつけの内科を受診。
診断は「乳腺炎」。乳腺炎は「母乳が詰まる」状態だと思っていたので、シャーシャーと噴き出している状態ならば無縁だとばかり思っていました。「薬で母乳をストップさせて、ミルクに切り替えてみては」と医師。
完全母乳で過ごしてきたため、うまくミルクを飲んでくれるかどうか分からず、ひとまずミルクに切り替えられるか様子をみることになりました。
結局、娘は哺乳瓶で飲むことができず、母乳育児を泣く泣く継続することに。
娘の飲む量と作られる母乳の量のバランスが取れるようになったのは産後半年のことで、その間に何度も乳腺炎による高熱を出すハメになってしまいました。
母乳過多の対処方法は?
わたしのように、必要以上に母乳がつくられ過ぎてしまうことを、母乳過多症、正しくは母乳(乳汁)分泌過多症というそうです。
一般的には体質が原因だといわれています。
「出ないよりいいんじゃない?」と思われがちですが、母乳が必要以上に作られ過ぎる体質は、いわば乳腺炎を起こしやすいトラブル体質。
乳腺炎ともなると、高熱や胸の痛み、悪寒といった症状が出て、育児にも支障が出るのでけっして甘く見てはいけないのです。
乳腺炎を防ぐには、まず乳房を冷やすこと。
オススメはキャベツで、葉で胸をくるむようにして冷やします。イギリスで出産した友人に教わった方法ですが、あちらではポピュラーな方法なのだそう。
氷で冷やすよりも冷たすぎず、コストも低く済むのが嬉しいですね。
それから母乳は「搾ったほうがいい」「なるべく搾らないほうがいい」と様々な意見がありますが、個人的な感想としては「出過ぎて困る人は搾らない方が良い」に一票投じます。
搾乳は、張ってしまってつらい場合に圧を抜く程度に搾るのにとどめ、あとは冷却でしのぐのがオススメです。
それでもしのげず乳腺炎を繰り返してしまう場合は、薬で母乳をとめるという選択肢もあるようです。
薬を使った場合、母乳育児の継続ができなくなるため、赤ちゃんが断乳できるかどうかが条件です。
母乳がたくさん出てしまう体質の人ほど、リスク管理のためにミルクを飲ませる練習も必要なのかもしれませんね。
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