九大、文・理横断の新学部 「新創成科学部」18年度にも
九州大が、文学部や工学部など文系、理系の枠組みを超えて横断的に学ぶ新学部を2018年度にも創設することが分かった。ビッグ・データ(膨大な情報)の分析や人工知能、エネルギー問題などの分野で時代のニーズに対応する。英語による講義や留学の義務付けを導入し、広く産学官にわたり、国際的に活躍する人材の育成を目指す。新学部の名称は「新創成科学部」を軸に検討。九大の学部新設は、03年の九州芸術工科大との統合による芸術工学部以来となる。
九大幹部によると、文理の専門領域にとらわれずに学ぶ大学院は大阪大などにあるが、学部設置は全国の国立大で初めてとみられる。
九大には現在、さまざまな分野に通じた人材養成を目指す学部横断型の教育課程「21世紀プログラム」(学年定員26人)があるが、このプログラムのノウハウを発展させて新学部を開設する。
計画によると、新学部の学生は1年次に哲学や社会思想、物理学、統計学など文理それぞれの科目を必修。2年次には「人間・生命」「人と社会」「アジアと日本」「地球・環境」の四つの専門分野から研究テーマを選ぶ。
例えば、人と社会の「人工知能」の分野では、従来の理系であるロボット工学に加え、人の表情や感情を読み取る文系の心理学など多方面からの研究が求められる。幅広く知識を学ぶことで、課題を解決する力を育むことを目指す。
定員は130人規模。留学生も積極的に受け入れ、英語による講義のほか、日本人学生には3カ月~1年の留学を義務付ける。
入試は、記述式のほか、面接や小論文など多面的な選抜を検討しており、今後詰めた上で、17年5月にも文部科学省に新学部の設置を申請する方針。
九大幹部は「九大の英知を結集し、どの分野、職種にも適応でき、未踏領域でも主体的に課題を見つけて解決できる多様な人材を育てたい」としている。
=2016/01/05付 西日本新聞朝刊=